恐怖襲来
いつもの空間から出て、ハウンを皆に紹介しようとする。
「おやおや、まぁまぁ、やっちゃったのね〜」
その声は・・・。
お母様がゆっくり降り立つ。ハウンが身構える。凄い殺気だな。
「構えたところでどうにかなるもんでもないでしょ?ハウン??」
構えるハウンを見てお母様がくすくす笑っている。
それを聞いてハウンの髪の毛が逆立つ。
「貴様!!私の目を奪っておきながらその態度か許さんぞ!」
ものすごい殺気を放ち今にも襲いかかりそうなハウンを俺が手をあげて制する。
「メグミさんに飼い慣らされてしまったのね〜。人の下でやっていけるの??あなたはそんなタイプじゃないでしょ?」
お母様がハウンを挑発している。すごい形相でお母様を睨むハウン。
「ほほほほほ、やっぱり神々レベルをからかうと凄く楽しいわ〜。」
うわ!!でた!!いじりなんだこれ。もしかして目を潰したのもいじり??それはちょっとヒクわ。
レイがお母様とじゃれあい始める。俺はハウンを抑えるのに手一杯。
「お母様とハウンはどういう関係??」
聞いてみると昔のお茶友達というお母様。なんじゃそれ??お茶飲む友達の目を潰しってどういうこと?
聞けば昔、ハウンがお父様を殺そうとしたんだとか。それに怒ってハウンの目を潰したんだって。
ハウンの目は能力を操作するのに必要らしくそれはなければそれほど強い神々ではないとのこと。
だから潰して生かしておいたと言っていた。
だから治った今、またお父様を襲いに行かれてはたまらないから殺しに来たんだって。
次は治らないように粉々にしてやるつもりだったんだとか・・・。怖いです。
「それは貴様があの男の元に行くなどと言い始めるから・・・」
結婚反対だったんだ。それでお父様を殺しに・・・ハウンも過激すぎるだろ?
「貴様が神々のち・・・」
かなり怒った口調で話し始めたハウンの口を塞ぐというより顎を掴むお母様。早くて見えなかった。
「ハウン??言っていいことと悪いことがあるわよね・・・。まさかここで死ぬつもり??せっかく目が治っていい気分のはずなのに・・・ご愁傷さまね・・・。」
お母様の後ろ姿しか見えないが前にいるカミーラとラウルが屁垂れ込んで震えている。下を向いて震えまくっている。相当な殺気である。俺なら多分、気絶するくらい・・・。ハウンは何を言おうとしたんだ?
ハウンも顔色が真っ青になっている。
「力の差がわからない愚か者ではないわよね?今あなたが口にしようとしたことは誰かに聞かれたらその人も殺さなくちゃダメなのよ。この場には私の娘もいるのよ。言おうとするなら今このまま握りつぶしちゃうけどいい??」
これは聞けない・・・これはハウンに対する脅しではなく、俺達への脅しだ。
お母様はハウンにこのことを俺たちが聞くことをできないように今、ものすごい方法で脅している。
俺たちに脅しをかけるのではなくハウンにかけて俺達にもそれを感じ取れと言っているのだ・・・。
ハウンは首を横にふろうとするがお母様の力が強すぎて首から上が全く動けないみたいだ。
身体が横に振れている・・・。
「さて、懐かしの顔にあったし、美味しそうなお肉もあるし、私も同席してよろしいかしら??ハウンとはお話したいことがいっぱいあるのよ!!ほほほほほ」
ハウンにはとほほほほだな。