奴隷いっぱい
A国との繋がりを持たずに済んだ。こういうことに巻き込まれるのは自分の国だけで勘弁して欲しい。
宿の外に出て俺たちはぶらぶらすることにした。
「まずはギルド行って色々調べない??」
そんなことを言うやっちゃん。確かに街の地図も欲しいしね。ギルドは行くべきだ。
でも残念なことにどこにあるかしらない。だからその辺の人に聞くことにした。
聞いただけではわからなかったので困っていると連れて行ってくれた。優しい人だな。
俺達は案内してくれた人に手を振ってお別れをしてギルドに入る。
ギルドにいくとジルが何やら揉めている。
「貴様がぶつかってきたからこれが壊れたんだろ!!どうすんだ!!この野郎!!」
「いやいや、ぶつかってきたのはあんただろ??俺はカウンターで話をしていただけだろ。」
「なにを!!俺がぶつかってイチャモンつけてるとでも言いたいのか??あぁ!!?」
「イチャモンも何も、俺は何もしていないだろ?そろそろ怒るぞ?」
ジルはああ見えて凄くマトモだ。イザコザに巻き込まれているが堂々としている。
「ジル?揉め事??」
レイが声をかけると
「姐さん、これはどうも!!いやぁ、ぶつかってこられて困っているんですよ。」
そうジルが頭を掻きながら説明するとレイがジルに文句を言っていた奴の前に立つ。
「なんだ??ねぇちゃん、俺の下の相手でもしてくれるのか??げひゃひゃひゃひゃ!」
周りの男たちも笑っている。
「下品」
やっちゃんも不快そうだ。
レイはニコニコしながらその男の顎にアッパを食らわす。男は天井に刺さってしまう・・・。ギャグ漫画の世界がここに!!刺さった男の脚を掴んで天井から抜き、床に叩きつける。
「下の相手っていうのはこれのこと??下々の相手でしょ??今すぐ死ぬかひれ伏すか決めてね。」
男にはもう意識がない。返事できるわけがないのだ。
「あら??返事がないわね。じゃぁ死になさい。それとこのゴミの掃除が終わったらここにいる全員相手してあげるからね。逃さないし、返事しない奴もこいつのように始末するからね。」
そう言って四肢を踏みつぶしていく。
周りがシ〜〜〜〜ンと静まる。全員震え始める。次はあなた達ですからね。仕方ないです。
そして最後の頭を踏みつぶそうとした瞬間にジルが止めに入る。
「姐さん、いや、レイ様。そこまでです。そのものはあなたに失礼なことをしましたが殺すほどのことはしていません。だからそこまでにしてやって下さい!!」
その言葉に『じゃぁしかたないわね。ジルの頼みだもん!!』と言ってレイは足を下に下ろした。
この場にいる全員の命が救われた。ジルはギルドにいる男たちに礼を言われている。
「新参者と思ってなめて済まなかった・・・。」
「あの女性は何者??」
「あんたは命の恩人だ」
などなど、男たちが声をかけていく。
「何言ってんの??殺しはしないけど全員手足は失うわよ。こいつみたいに。」
下に転がる男を指さしレイが言う。
「殺しはしないって話で私を下品なネタで笑いものにしたことは許していないんだけど??」
腕を組んで転がる男を蹴り飛ばすレイ。
その場にいる男たちはジルに助けてほしいと懇願し始める。
「全員、1000Gで手を打てばいいんじゃない??」
でた!!やっちゃんの金の話!!しかも法外!!恐ろしい・・・。
1000Gとは俺達の世界で言う1億くらいだ。ダンジョンに数ヶ月潜っても稼ぐことが出来ない超大金。この世界なら一生楽して遊んで暮らせる金額。それを払えば助けてやるなんて・・・、鬼だ。
「それいいね!!お金で解決!!払わないってやつは今すぐ前に出て。」
「払いたくてそんな金あるわけない。大金すぎる!!一生働いても稼げる金額じゃない!!」
膝を突き項垂れる男たち。俺は知りませんからね。
「じゃぁ、奴隷として私達に尽くしなさい。そうすれば生かしておいてあげる。」
やっちゃんの落とし所が来た。これなら聞けるね。
「わかりました。ここにいる全員、レイ様の奴隷としてお仕えいたします。」
「これで情報も集めやすくなったわね!」
俺にウィンクしながらレイが言っている・・・、計画していたのか??
そのままカウンターにいくレイ。そして話をし始める。何事もなかったように。
地図も買って、なんか情報を手にして俺も所に戻ってきた。
アイツの手足戻さなくていいの??
「見せしめだからいいでしょ?」
恐ろしい見せしめだ。
俺達はギルドを出て飯屋を探す。何食べたい??
「あ〜しは寿司だな!!」
海も近いし新鮮な魚介類がいっぱいなんだそうだ。寿司か・・・支配しているのがA国だけね変な寿司がありそうだ。