神々の関係
大剣を素手で止めているのはレイのお母様だ。
「もう、弥生さんは決断が早いわね〜。この子たちじゃどうにもならないレベルの人だっているってことを知ってほしいもんだわ〜。」
にこやかなお母様。こいつら神々のお知り合い?
レイがお母様が現れたのに匂いをかごうとしていた神々を名乗る男を執拗に蹴り続けている。匂いをかがれるという行為が非常に不快だったようだ。それを横目てジルが羨ましそうに指を加えている。変態がここにもいるようだ。
「レイ、私に免じて許してやって。この子たちはまだ若い神々なの。最近生まれたところだからあまり上品でないのよ。」
「ミシュラ、貴様、私達を愚弄するのか!貴様がどういう立場かわかっていないようだな!!貴様なんぞ・・・」
言い終わる前にやっちゃんの大剣を踏んで首を切り落とすお母様・・・、怖い。
「あなた程度に貴様呼ばわりされるとはね・・・」
その顔に笑顔はなく非常に怖い。その姿を見てレイの匂いを嗅いだ神々の片割れはガクガク震えている。
「ヴァジュール、お前はどうする?死ぬ?それともちゃんと話をする?」
お母様の冷たい殺気にヴァジュールという神々は震えて立ち上がった。
「いえ、お話させていただきます。ただいま、魔人を狩るように言われていましてその魔人の匂いを追ってここまで来ました。この者達からその匂いがしたので接触したのではないかと思い、話をしようとしたまでです。決して危害を加えようとはしていません。」
がくがくしながらそんな話をする。魔人ってデュランのことか?
「その魔人はあれ?願いを叶える魔人?あれは自分で閉じ籠もっているから手を出すなという話だったのでは?」
「はい。ですが神々の会合に現れまして、自分たちの自由を許すようにいってきたのです。子どもたちがどうこう言っていましたが我々は聞くつもりがなかったので内容は覚えていません。」
ミドラやミューのために自分たちの身の安全も考えずに神々に頼みに行ったのか・・・。
「で、私の今の立ち位置は何?」
お母様がちょっとわかりにくいことを聞いている。
「不干渉。無関心。神々との隔絶、それがあなたの立ち位置です。」
「じゃぁ、助けることもダメね。あなた死ぬわよ。」
その言葉に意味がヴァジュールにはわかっていないようだ。
「あなたが手を出した一行はあなたじゃどうにもならないわ。どうするの??始末される?それとも任務を破棄して違う任務につく?」
神々は何か仕事をしているようだがこの言葉のやりとりがよくわからない。
「私に任務の破棄をしろと?ありえない!フン!!人ごときに負けるわけがないだろ!」
男は体を変形させる。だが変形し終える前にレイが殴りつけやっちゃんが微塵切りにしていた。
まぁ誰も待たんわね、変身なんて・・・。
「まさかこんなところにミシュラがいるなんて・・・。ふざけているわ・・・。」
首だけの女がそう言うと首も体も砂のように細かくなって崩れていった。
不干渉って言う割に殺したんだけどね・・・。それは言えないな、俺はチキンだもん。
気が短すぎて何が地雷かわからない・・・。