狙われる旅人
女の話だとC国は今、旅人狩りをしているそうだ。
他国の旅人を狩ってしまうことによって自国の旅人を増やし軍事に力を入れるとか・・・。
本当に屑だな。
「ミドラ!C国の旅人を捕まえてここに連れてきてくれ!!」
その言葉と同時に大量の男女がここに集まる。
全員いつものグルグル巻だけどね。
それを見て3人は驚く。
全員ここに閉じ込めて死ぬまで放っておくか・・・。
「君の国の旅人全員ここにいるよ。どうする??始末しよう・・・か?」
俺の言葉に3人は震えている。あの映像を見ればそりゃ恐怖するわね。俺も怖いもん。
俺はアイテム袋からトールハンマーを取り出す。
それを見た3人はなにか喚いている。
「待って!待ってください!!国からの命令なんです!!やりたくはないんです!!でもやらないといけないんです!!助けてくだし!!」
『ミドラ、俺がつぶした瞬間につぶされたやつを元の世界に戻して。無論すべての記憶を消して廃人同様にしてね。』
俺の願いを聞き入れるミドラ。
男の家族を1人ずつ潰して回る。その姿を見てこの場にいるすべてのC国の人々はガクガク震えている。
まぁ死にはしないけどね・・・。
全員潰して次に進もうとすると
「実は違うんだ!!俺はA国の人間だ!!C国へのスパイでここに来たんだ!!だからC国とは関係ない!!本当だ!!調べてくれ!!だから家族に手を出さないでくれ!!日本とは仲間のはずだろ??」
「じゃぁ、今まで日本の旅人に手を出したことないんだな?」
俺の言葉にすぐ答えることが出来ないスパイという男。殺しているな?じゃぁダメだな・・・。
「はい、アウト。」
「まってくれ!!確かにばれないようにするために殺している。だが、俺を殺せばA国ともめるぞ。それでも・・・」
「いいよ。ぜんぜん。A国も潰せと言われているから。」
俺のにこやかな顔にブルブルっとふるうスパイ。俺は敵になるならA国ごときに恐れはしない。
俺はこの場にいる2人のために幸せな世界を造るのだ。それを邪魔するなら潰すだけ。
「お前さ、というよりここで一番レベルの高いやつだれ??そいつがここにいる俺達の誰かに勝つことができれば全員開放してやるよ。」
その一言で全員ザワザワしている。声を上げることが出来ないのにざわざわする。うるさいゴミどもだな。
レイがこいつ!!と連れてくる。レベルは102。ダメだね。もしかしたらレベル1で500くらいポイント増えるやつかもしれないけど!!
「おい、選べ。お前が勝てればここの全員助かる。負けたらお前らの家族も皆死ぬ。」
縛ってあったロープを斬る俺。男は俺をリーダーと思ったんだろう。さっきまで一言も発していない2人に絞ったようだ。この時点で大きなミスだな。
レイを選択・・・。一番強いの選びやがった。
「外れね。一番強いの選んじゃった」
やっちゃんがポロッと言っちゃう。
それを聞いてその場にいる全員がその男を睨みつける。俺を選んでも一緒だからね。
「じゃぁ始めますか?ちなみに、ここで一番弱いのが俺でレベルが400強だよ。」
その言葉に座り込む男。多分、自信があったんだろう。ガチガチ口を言わせているが俺が手を上げるとその男の家族がこの場に現れる。
「まってくれ!待ってくれ!!俺はこんなの求めていない!!俺は今まで旅人を殺したことなんてない!!純粋に旅人をやっていただけだ!自分の国が馬鹿をやっていただけなんだ!!俺は関係ない!!」
その言葉は本当のようだ。だが決定事項だから仕方ないじゃない?
「この場で今まで旅人になってから人を殺めたことのない人〜??」
俺の問にかなり多くの人が前に出る。こいつらは本当にそうなんだろう。純粋に楽しんでいるだけの存在。
そいつらは記憶を消してこの場から消す。かなりガランとしている。いいことだ。
それでも数百の殺人者がこの場にいる。殺してもいいよね。殺したんだから。
俺の声に全員が震え気を失うものも現れる。ウソも付けず自分を弁解する余地ももらえないこの状況に絶望しているようだ。
「召喚」
カミーラが現れる。
「あれ??布団見張ってなくてよかったの?」
間抜けなセリフにやっちゃんが爆笑し始める。緊張感もクソもないな。