協力
この世界に巻き込まれるって幸福なのか??不幸なのか?
知った人に出会えればかなり幸せだよね?
首相を上座に、4人は下座に・・・俺達は入口付近に立っている。
浅田はさっきまで凄い影の薄い小さなおっさんだったが観月を前にすると威厳を取り戻し普通のその辺のおっさんになった。
「で、観月くん、これはどういう状況なのか説明してくれるか?」
浅田は腕を組んだ状態で観月を睨みつける。
観月は正座をして小さくなったまま説明を始める。
国を挙げて取り組んだプロジェクトで開いた亜空間のせいで全く違う世界とつながってしまったこと。その違う世界で違う国々が戦争の準備にとりかかっていること。仮想敵国も、同盟国も、友好国もこぞってこの世界に繋がって強兵量産にとりかかっていること。特にC国とA国の進出は素早く日本にとって非常に厄介なことになっていること。自分がその世界を正規に行き来できる旅人になり、この世界のことを口外してはいけないこと。など色々時間をかけて話をしていた。
首相は黙ってウンウン言いながら聞いている。
「私を巻き込むことによってこの状況やこの世界を知ってもらおうと思ったんだな?」
観月は立ち上がって頭を下げて謝罪していた。
日本を思っての行為ではあるが危険なことをしていたと聞かされ首相は叱っていた。もしかしたらテレビで言われているほど独裁ではないのかもしれない。
観月は俺達の説明をする。俺達の不利な情報以外は知っていることをすべて話していた。
「君たちが協力者?どう見ても子供ではないか?」
俺達を見て浅田は言う。それを聞いて『若造はどっちだ』と滅茶苦茶小声で言うレイ。あなたと比べるとほぼそうですね。だが、浅田は俺たちに頭を下げてお願いしてきた。
「私達は国のためにと思って頑張っている。君たちもそうであると思っている。お互いに力を合わせて強大な力に屈することなく、無理をせずにやっていって欲しい。現実を知ってしまった以上、私も極秘ながら協力しよう。」
極秘の協力って何?そう思うも聞けなかったな。まぁ期待していないからどうでもいいんだけどね。
レイは
「で、この人も特訓する?」
その言葉に4人が青ざめる。そう、君たちは浅田を捕まえたら強制的に強くなってもらうのだ。浅田をどうするか・・・。これ結構大事。連れて行くならギルドでノート発行、スキル確認、職についてそれから装備。で、ダンジョンへゴ〜。こんな流れかな?まぁレベル1だから死ぬ覚悟がいるけどね・・・。
「レベル1がいるなら私も付き合うわ。死んだら笑えないでしょ?野党は喜ぶだろうけど。」
うわ!!毒舌だな。人が死んで喜ぶ奴って結構な屑だよ。
でも確かに野党が喜ぶのは目に見えるな。
「そうだな、あいつらはクズばかりだから喜ぶだろうな。あいつらは人の足を引っ張るしか能がないからな。足を引っ張って自分等も調べると同じことやっている。それで話題をすり替える。それしか能がない、確かに屑だな」
浅田は大笑いしている。結構豪快なおっさんだ。
浅田も知ってしまった以上強くなると言っているがいきなりドラゴンは死ぬと思う。
だから外に出て降魔の壺あたりかな??
って、あれ使えば俺達も安全にレベル上げれるじゃん!!忘れているにもほどがあった。
俺のひらめきをやっちゃんとレイに説明すると
「いや、スリルがない。」
一言で済まされました。
そんな〜。
浅田のことを4人に任せて俺達は外で待つことにした。
日も傾き暗くなってきている。このままでは夜だな・・・。
そんなことを思っていると5人が門から出てきた。
され、特訓始める前にちょっと浅田のレベルをあげておくか・・・。
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