僕とあの人の物語
僕はひたすら走った
目の前にいる人物を逃すまいと思い走った
あぁ何故僕はあの人を追いかけなくてはいけないのだろうか?
事の始まりは数時間前に遡る
.........
「おい!龍太!」
僕は親方に呼ばれて恐る恐る声の方へ近寄った
「なんでしょう?」
親方には不機嫌そうにこちらをぎろりと睨み付け
「最近ある巷で噂を知っているか?」
噂?
「すいません、。存じ上げません」
「はっ!そんなことそしらねぇのか!」
親方に頭をガッチリと捕まれ
「噂と言うのはなぁ...ある化けもんみたいな男がこの辺りをうろついていて俺らの島を荒らしていると言う噂をのことだよ!」
その事か...なんとなくだが聞いたことある
僕らがやっている仕事はあまりいいものではない
ちゃんと言えば盗っ人だ
何でもその盗人を捕まえているものがいると言うのだ
「だから今日の仕事はそいつを捕まえてこい!!」
「え.........僕がですか?」
そういい終わるよりも早く僕は後ろにすっ飛んだ
「なにあたりまえのことを言っているんだ!お前以外に誰がおるんだって言うんだ?」
「お言葉ですが僕はやくただずですよ!そんな僕に殺れと言うのですか!」
「そんな役立ずにも出きることがあるんだよ!わかったならささっと行ってこい!そしてつれてくるまで帰ってくんな!」
...............
そんなことがあり今追いかけていたのだが
「大変だ...見失ってしまった」
このままだと親方に殺されてしまう!
僕が焦っていると
「なんだ?誰かに追いかけられていると思ったらただの小僧じゃねぇか!」
頭上から声がして上を見ると
屋根に綺麗な満月を背に髪の長い男がたっていた
心なしか光っているようにも見えた
「おいおい...まるでお前はなってないなぁ。普通追っているもの見失うか?そしてこんな風に立ち止まって見とれるとか...お前死ぬぞ?」
男は屋根から飛び降り僕の前でそういった
「ウワァ!」
僕は驚き尻餅をついた
「あはは!お前本当に馬鹿だな‼しかしひとつ聞きたい何故俺を追いかけていた?」
男は僕は立ち上げながら睨み付け聞いた
僕はそのにらみが怖くなり白状した
「なるほど......つまりお前は家族がいなくて今の親方のところにいると......そして取っ捕まえている男こと俺を捕まえてこい!!と?大変だなぁ」
まるで感心なさそうに男は言った
「だから黙って捕まってください!僕の居場所はあそこしかないんです!」
僕は出きるわけがないと思いながら男に膝まずいた
静寂が流れる
「無理だ......」
やはりわかっていた。このまま戻れば確実に親方に殺されてしまう
「だが......お前を俺が預かることは可能か?」
はぁ?この人は何を言っているんだ?
「そうしよう!今度からお前のことを俺が預かろう!俺は楽しいことが大好きだからな!では早速親方に会いに行こうか!」
この人は何を言っているんだ!?
男は僕の着物の裾を掴み走り出した
「そうだ!俺の名を言っておこう!俺は月星だ!お前は?」
何でこの人に名前を言わなくてはならないんだ?
でも、この人は名を言ったのだ
「僕は龍太!龍太です!」
「そうか!龍太かよろしくな!」
ここから僕の物語が始まった
あの壮絶な物語が