「介入」
「リオ様ー!!リオ様ーーー!!!!大変ですぞー!!!」
「どうしたのジーバ君。珍しく大声出して…ん!これうまっ」
巨大になったクーズー帝国もとい魔王の領地の各地から集められた絶品の食材を用いた料理に舌鼓を打っていた利央の元に、慌ただしくジーバ君が駆けてきた。
「王国で大規模な反乱が…ってなんですかな?この美味しそうな料理は?」
「まじ美味いこれ、シャーリーが作ってくれたんだ。ジーバ君もどう?」
「いや、私はアンデットですから食べられ………じゃないですぞリオ様!!王国で内戦が始まったんですぞ!!」
「内戦?何それ??誰と誰が??」
興味の無さそうな利央に対して、ジーバ君はすごい剣幕で迫る。
「オスカー王と反王家貴族の間の戦争ですぞ!!前にも言いましたぞ!王国は先の諸問題から王家の力が弱まっていると…」
全く記憶には無いが…
「あ、あーね!!あれか!そうか、ついに戦いになっちゃったのか…う、うーん」
ジーバ君は一旦静止し、その後ジロジロと利央の顔を虚空の瞳で覗き込むようにして見ている。
「な、何さジーバ君?」
「いやー、、、本当に覚えてるんですかな?リオ様?」
骸骨は例にも無くなかなか引き下がらない。どうしたのか?いつもなら「まあ、また後でじっくり話すとしますかな」などと言って諦めてくれるのに…
「どうしたのジーバ君?いつに無く興奮して」
「それはなんと言っても王国は私の故郷ですからな」
「へぇ…………って、え?!?!?!?!」
何気無いジーバ君の一言に利央は声を荒げる。
「さらに言えばオベロン王国の王家出身ですぞ私は」
「初耳なんだけど?!?!」
「特にいう理由も無かったもので…」
「いやそういうとこあるよねジーバ君!そういう大事な事は事前に言っといて貰わないと困るっていうか…」
「まあまあリオ様、そんなことは置いておいて…内戦ですぞ!!王家が無くなってもなんとも思わないのですが…あの平凡王と呼ばれたオスカー王が反対派の貴族を一斉に断罪するなど、この件なにか裏がありそうなんですぞ」
俺の得意技であるスルーをジーバ君が用いるとは…ジーバ君も成長したなあ。
利央がそんな風に思いながら、感慨に耽っていると…
「ですからリオ様!例の部隊の試験も兼ねて、この戦いに介入してみてはいかがですかな?」
利央はニヤニヤしながらジーバ君を見て、、、
「なるほどねぇ、やっぱ腐っても母国の事は気になるのか。あ、ジーバ君の場合母国と肉体とが掛かって腐ってるって感じかな?ぷっ」
「…」
「あれ?面白くない??…と、兎に角分かったよ。俺も東京に出て行っても地元のニュースとか気にしてしまう事は良くあったものさ」
「とうきょう??どこですかなそれは?」
「まあまあ。うーん、それじゃあ例の部隊を王国のどっかに送って占領しちゃおっか!正に混乱に乗じてって奴だね〜」
「流石ですぞリオ様!!」
「ん?流石ですぞって何が??ジーバ君のお願いを聞いたからって事だよね?ねぇ?!」
「では私は早速準備をしてきますぞ!」
「ちょっとジーバ君?ねぇ!」
こうして魔王軍が王国の内乱に介入する事が決まったのだった。




