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クズが異世界を通ります  作者: 山崎トシムネ
第5章「セオス教」
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「現状」

現在の魔王軍の状況は至って良好である。



というのも、この前泣きそうになっていた…というかほとんど泣いていたシャーリーに無理矢理依頼したスケルトンウォリアー軍団達の誕生すれば大幅に戦力が向上するからである。



オリジナルのスケルトンウォリアーには数段劣るが、それでも人間の冒険者と模擬戦をさせたところ、銅等級はおろか鉄等級、銀等級までの冒険者は呆気無く敗れていた。



ちなみに戦わせた冒険者はバフースが陥落した際に捕らえた者たちの中にいた者たちだ。


実験だし仕方ないよね?死んで無いし、全然元気だし全く問題無いよ、うん。




下から数えて4つ目の等級である金等級の冒険者は何とか勝っていたが、ただの死体から生まれた戦士がそこまで戦えれば十分だ。




有限である人間の戦士とは違い、こちらは死体があれば…。死体とシャーリーの並々ならぬ努力があれば何体でも生み出せるのだから。



ジーバ君が居れば死霊術で視界を共有できると言った点もかなり優秀だと思う。



言い方は悪いが、自爆テロみたいな使い方をさせても良いし、毒ガスを持って特攻させても良いしな。




…こんな事を思いつく辺り、やはり自分はクズだと思ったりもする。



まあ…誰かの為のクズ行為はクズでは無いのだ。


自分の為に倹約するのは節約家、人の為に倹約するのはケチ。要はそんな感じだ。





…そんな事はさて置き、他にも様々な亜人種が毎日の様に我が魔王軍に加わっていて、最早全体でどのくらいの数がいるのかは収集がつかなくなってしまっている。



しかしそれは大変良い事だと俺は思っている。





数は力だからね。数の暴力とは何事にも勝ると個人的には思う。



人は…生き物は一人じゃ何も出来ないからね。




それに亜人は種族的特性があったりして、人間よりも生物的に優れている事がほとんどだし、そんな奴らが人よりも多勢で攻めればどうなるか、簡単に予想出来ると思う。





指揮系統も確立して、目下幹部達の元で訓練を積んでいる最中だし、日に日に戦力が増えていってる感じだ。




広大なデスデモーナ大森林にはまだまだ住む場所はあるし、これからもどんどん亜人は受け入れていこうと思う。





他にも戦力という面で観ると、非常に大きな事が一つある。



ナナの事である。



彼女は何故か俺に懐いた様なので、可愛いし全然良いんだけど、なんとドラゴンと会話できる様なのだ。



俺はチャカと通じ合ってはいたが、実際に会話する事は出来なかった。一方的に無視…じゃなかった、チャカがシャイなだけだと思っていたのだが…


ナナはチャカに出会った途端に、楽しそうに会話をしていた様であった。通じ合っている俺だからこそ分かったというか…普段は無愛想なチャカが楽しそうにしていたので間違いないのだと確信できた。



そこでナナにお願いしてこの世界で最強と謳われるドラゴンを是非とも我が軍にお招きしたいと思っている。



ナナは離れたくないと悲しそうにしていたが、心を鬼にしてお願いしたのだ。



だって俺は魔王…。自分の事よりも魔王軍全体の事を考えないとね。




…ん?なんか俺成長してね??





まあ、現在の魔王軍の状況はこんなところだ。






あと気になる点と言えば…




「それでジーバ君。帝国と…教国だっけ?そこは大丈夫なん?」



「それなのですがリオ様、帝国は相変わらず沈黙を守っているのですが…教国の方がどうやら…」




その後のジーバ君の話に、利央は顔をしかめるのだった。

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