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クズが異世界を通ります  作者: 山崎トシムネ
第4章「開戦」
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「戦争準備」

「はーい、魔獣部隊に配属になった人は広場の方へ行ってね〜。魔術部隊の人はジーバ君とシャーリーの所に行くんだよ〜」



亜人達がクーズー帝国内を忙しなく行き交っている中、利央は拡声魔法を使って業務連絡を放送する。




その内容は新たに作った部隊と、訓練の場所についてである。






この前ゴツい男とエロい格好をした女に蹂躙を許してしまったのは、部隊の編成が適当であったことと、前線の指揮官が不在であった事が原因だとみんなで話し合った結果気づいた。





自分の適当な…クズな性格のせいで部下を死なせてしまった事は、かなり応えた…。



もっとしっかり警備体制を整えていれば…。そう後悔している。



自我を失って暴走したのもそのせいだろう。

ジーバ君は闇属性魔法が影響しているかもしれないと言っていたが、それが慰めである事は流石に俺にもわかる。




みんな俺を慕って付いてきてくれているのだから、俺にも"責任"が生じるのだ。


魔王には魔王の責任というものが…。




以前は俺が良ければ全て良しといった考えだったが、今は違う。



部下が…仲間が…自分の事のように大切だと思える。






兎に角、以前の俺と今の俺は違うってことを言いたいってことだ。







というわけで、実際にクーズー軍を編成してみた。



今や噂が噂を呼ぶというか、亜人が亜人を呼び、10万人近くの亜人がクーズー城を中心とした、クーズー帝国に住んでいる。



亜人にも様々なタイプがいて、オーガやバグベアの様な個体数は少ないけど個人の武が優れている種族や、ゴブリンの様に個人の武が劣っている分個体数が多い種族もいる。



その中でも、圧倒的な武を持った人狼やゴブ一郎のブラックゴブリン部隊などを集めた"強襲部隊"を始めに作った。



まあ親衛隊とでも言おうか…要は切り札的な奴らだ。



他には魔獣を扱う素質を持った者を集めた魔獣部隊や、魔術や魔法を扱える才能がある者を集めた魔術部隊。それにダークドワーフによる工兵部隊なども作ってみた。




ちなみに魔法と魔術の違いについて以前にジーバ君に尋ねたところ、5時間くらい延々と語ってくれたのだが…全く覚えていない。


まあ似たようなものだったし、知らなくて困ることは無いって感じだったから大丈夫。




あとは特に優れた才能がない者たちを一般的な兵士として訓練する部隊がある。



当然ながらここの人数が1番多い。まあここの部隊が基本的な軍隊だよね。他の部隊はそれぞれ特徴を生かしたユニーク部隊的なね。






適材適所という言葉があるが、個人の才能や能力に合った部隊に配属することによって、軍全体の強さは間違いなく上がると思う。





これで各々の部隊が、それぞれ割り当てた指揮官の元で訓練してくれれば、王国だろうが帝国だろうが負ける気はしない。



俺たちにはケル吉やスネ夫、それにチャカといった規格外の切り札もあるしね。



それに…


自分で言うのもなんだけど、、、






俺もね。





うん、俺。








いや、俺だってば!







え?だって俺の魔法やばくね??


最近暴走しがちだけど、ちゃんと使えばまじで脅威じゃない?




この前もあの黒い元気玉が森の外にあった平原を吹き飛ばしちゃったらしいし…。







兎に角、これでいつでも帝国とは戦えるようになった訳だ。



情報を集めてみたところ、どうやら帝国は"人間至上主義"などといった"頭のおかしい"考え方をしているらしい。




人間以外の人型生物を排斥し、淘汰することによって、人間を繁栄させるといった狂気に満ちた考え方だ。




…怖い。普通に怖いって!



なんでそんな考えができるのか、俺には理解できない。




ゴブ一郎達は人間と何一つ変わりはしないのに、見た目が少しだけ違うというただそれだけの理由で淘汰していくなんて…





同じ人間として恥ずかしいわ。


いや、俺は最早人間を超越してしまってるか。




だって俺魔王だしな。












兎に角、現状に満足することなくどんどん戦力増強を図っていこう!





なんか…最近凄く充実した生活を送ってんな。




うんうん、とても良いな。

なんか達成感に満ち溢れているよ。


みんなの為に働くのって、意外と悪くはないかもしれない。








利央は満足気な顔をして、人員の整理を張り切って続けるのだった。

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