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ドラゴンNO涙  作者: caem
第5章・終わらせる。すべての茶番に。決着を。
96/96

漕ぎ出そう。新たな未来へ、突き進め! その14。

ただの妄想ではありません。

ひとまず、終わります。


「最初から……こうしてたら良かったんだよ」


 ヒロインたるべき台詞を放つ。

 鬱陶しそうに、前髪にため息を放ちながら。

 三人組(パーティ)を代表して。


「でもーー、ヒナちゃん……」


 神妙な面持ちにならざるを得なかった。

 幼い頃からの付き合いだったから。


 萌えキャラを目指したような、ツインテールが棚引いている。

 いつしか姉妹のように感じていた。

 カナミは彼女に決断を委ねるように、ただ眼差しを向ける。

 まるで、女神に祈るように。


「だったら……イク(・・)しかないよな!!」


 後ろなんて振り向かない。

 まるで勇者のような佇まいのーー武士がいた。

 こんなJKはかつて居なかっただろう。

 由来は北欧神話からだったのかどうかは知らない。

 名付け親に、わずかに覚える違和感。


「ちょっと、トール! そんな簡単に言わないでよっ!」


 カナミがプンプンと頬を膨らませていた。

 ただ、どこか。

 やっと終わるんだなと、嬉しさが混じってはいた。


「さぁ……、全部。 やっちまうよ!!」




 これは、かなり昔に描かれた。

 笑いに富んだ未来を夢見る異世界物語らしかった。


 ドラゴンが笑っている。

 泣いている、鳴いている、哭いている。


 溢れた水晶球から、改竄を願うようにして。

 面白ければ良いだろうと、ただーーー









 また、新たに。

 まだ、続いて欲しいとさえ。

 無責任に託されていたのであった。





 サイコロを転がして、やり直しを強要される。

 まるでそれはTRPGのようだ。


 打ちきり(・・・・)からまた、第一話へと。

 JK、三人組は永久ループの道へと、また踏み出してゆくのだ。



「ねぇ、ドラゴンの涙(・・・・・・)って知ってる?」


 また、始まる。

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