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ドラゴンNO涙  作者: caem
第3章・くだらない。全ての世界に、終末を。
58/96

エピソード802.11【遅れてきた最凶の噺家】

かなりカオス回です。

エログロは無いですが……

超茶番なのでお気をつけください。

 ちゃかちゃんりん。ちゃんりん。でんでん。


 たいらばやしか、ひらりんか。


 イチハチジュウノモークモク。

 ヒトツトヤッツデトッキッキ。



 おやおや、幕が揚がりましたようで何よりでさあねぇ。

 毎度。馬鹿馬鹿しい御噺をば、ひとつ。


 いや~……

 何処にでも有るモンですよね。

 大概。


 さて。あ、さて。

 あ、さてさてさてさて。

 さては南京玉簾。


 此処にて現しました、アタクシぁ……


 『光帝』と書いて〃こうてい〃ってぇ、名乗らせて頂いてる一介の竜でぇ、ごぜえます!


 笑福亭でも、古今亭でも、快楽亭でも御座いません。

 ま、だいたい、字が違いやすからね?


 一介の、つっても一階では御座んせん。


 え~、次は。二階へ参りまあ~す。

 美しい麗若き女性が立つエレガより、そこはかとなく滲みよる熟女の魅力。

 そこが嬉しく迸りますよねえ。


 まぁ。今時、エレガなんぞ死語で御座いましょうな。

 いやはや、失敬。ぱちん。


 以降、お見知り置きを宜しく、ねざんす。

 アタクシ。

 『光帝』の噺をば、ご清聴のほど、お願い申し上げまするる~……


 で、ですねぇ……

 ふははははは。

 そらぁ、笑うしかねぇです。

 笑う門には福来るってね。


 な、なんかですね?

 あっちこっちで。

 世界が大変な事になっちまっていやすってよ!!

 だだん! だん!


 あわ。あわあわあわ……


 これはきっと孔明の罠というやつですかねえ?

 そりゃあ、件の魏の国の名軍師も出会す度に汗を滴しまさぁな。

 げぇっ。なんてね。


 でも、ま。結果。

 『あの蒼空、極みは何処にあろうかのう』などと落ち着いちまいやすのはフラグでやしょうかねぇ。

 影武者をたてよ。ってね?

 三回名前を言いやしょうよ。むむむ。


 んんっ。慌てるな。

 もちつけ。ぺったん。

 ぴしり。


 別世界のネタを施した所で、今おわす客様には分かりゃあしませんでしょうて。

 こほん。


 え。何で彼方さんの事が詳しいのですかって?

 そりゃあ、アタクシ『光帝』ですぜ、旦那ぁ。


 其処らの回線なんぞは、しょっちゅう通り路でげす。へへ。

 寧ろ、感謝感激、雨霰。

 煎餅のひとつでも上げてくれても文句なんざひとつも出まいてよ。

 そん時ゃあ、序でに温い茶でも付けてくんな。


 光が無けりゃあ、不便どころか何も見えず、正しく『お先真っ暗』ってヤツでさ。


 んん。さて。話を戻しやすが……


 こんなにこんがらがっちまった世界を修復するだとか。

 てぇのは……まぁ、先ず以て無理中の無理で御座いましょうよ。

 アタクシが言うんだからぁ、間違いない!!ぴしゃり。


 こう見えてアタクシ一番古い竜でして。

 しかも、最強とまで評されているんですよ。えへん。


 いっときますが、光ですよ。光。

 光速に敵う者がこの世の何処にありますかってのよ。どやぁ。


 しかも、光を司る偉大な存在のアタクシにとっちゃあ、世界の隅々まで観察するなんてぇのは御茶の子さいさい河童の屁。


 ちやんちやら可笑しくて、ヘソで茶を沸かしては分福茶釜。

 ポンポコピーのポンポコナーの長久命の長助でござんす。

 寿限無、寿限無。五劫の擦り切れぇ。


 うわははは!

 楽しくなってきやしたねぇ!


 っと、これは失敬。

 噺が逸れてしまうのがアタシの欠点でさぁね。

 馴染みの御客さんからも逐一、良く言われるんでさあ。

 おめえさん。

 無駄話が長えったらなんのって。


 で、ですね?

 こう見えてシャイなアタクシなんですが……


 え?

 どこがシャイなんだって言いますかい?

 ふふん。ほうほう。


 は。

 バカにしちゃあいけやせんぜ、旦那ぁ。

 アタクシほど、異性に奥手な野郎は、この世代にしては珍しいですぜ。


 意中のおなごに対して軽い冗談で笑いの一興でも咲かせてみましょうが。

 如何せん……

 その奥ゆかしき想いの一端ですら口にする事なんざぁ、出来やあしませんぜ。


 大概、毎度の如く、友人に先を越されては草葉の陰から応援する日々でさあ。


 悔し紛れに噛む手拭いも、そろそろ御陀仏が近いと感じる今日この頃。

 と。

 今も壁から、じいっと怨めしそうに奴等に念を送っております。


 別れろ~……別れろ~……

 そして、オイラという心豊かな優しい男を省みろ~……などと。


 いや。

 本気にしないでくださいね?

 オイラぁ、そんなチンケな漢じゃあ御座んせん。


 っと、やはり噺が脱線しちまいやす。

 すんませんねぇ。

 いやはや、どうも。


 おう。若旦那。

 茶をひとつ貰えますかね。

 ととっ。

 おうおう……はあ、ありがたや。ありがたや。

 ずずっと啜り、温もりが喉を潤して、身体が暖まりまさぁなぁ。


…………



 さて、話を元に戻しやしょうか。




 乗り遅れちまいやしたねぇ。

 完全に。世間の波に。




 いや!

 分かってはいたので御座んすよ?

 何せ、アタクシ……ぶっきらぼうで奥手でして。


 え、何をいってるか分からない?

 ははぁ。

 あんたがたぁ、アタクシの事をあまりにも知らなさが過ぎますやねぇ。


 ぱちん。


 よし! 分かりやした!

 事細かく、一から説明致しやしょうか。

 べんべん。


 そう。

 あれは星々が絶え間無く降り注ぐ大宇宙が神秘に帯びた大爆発を繰り返しては惑星などを造りだし。

 数先年、数億年の月日が経つ頃合いでさあなぁ。


 未だ、この異世界大陸ファンタジスタなどは存在を証していなかった件。

 まだまだ、ストーリーのはしっこも思い付かなかった始まりの始まりは始まり。

 そう。作者さんもまだまだ、生を承けておられなかったぁ頃でした。

 そりゃあ、そうだ。

 命そのものが未だ産まれてなかったってんだから。

 アダムが先か。イブか先か。ってね。




…………




 え?


 其処は端折れって、ですかい?

 いやいやぁ。ここが大切なんでさ。

 良いですかい?


 全ての始まりには原因と要因が有りましてですねえ……おっと。

 座布団は投げないでくんなまし。


 そこの貴方、そいつぁイケねぇ。

 ギラギラと角が尖ってまさあな。

 不覚にも床に当たって御座いませえ。


 ほうら。

 

 聖なる舞台にいたたましい傷跡が残っちまいやしょうよ。

 ギラギラと輝きを放つコイツぁ、取敢えずオイラの懐に仕舞っちまいやしょうや。

 ありがてぇ。ありがてぇ。

 何せオイラ『光り物』には目がねえんでさ。

 『光帝』だけにね?

 ああ、光りてえ。へへ。



 ま、ま。

 落ち着いてくだんせんか。

 ほれ、茶でもゆっくり啜りねぇ。

 お。良い呑みっぷりだねぇ。

 そうも、湯気が一気に溢れちゃあ、此方としても黙ってらんねぇやな。


 おう。若旦那。

 も一杯。もってくんな。

 え、何?客に振る舞う分で精一杯だってか?

 何だ、何だよぉ。世知辛い世の中になっちまったモンだなぁ。


 おう。若女将よ。

 一杯盛ってくんな。

 と。とっとっとお。

 溢れおちる一滴が勿体無えやなぁ。

 くっくっくっと。

 焦げ付く喉が高鳴りを籠めやさぁねぇ。

 ぷはあ。


 え? お茶じゃあない?

 馬鹿いっちゃあイケねぇ。

 こんなにうまい茶は何処行ってもありゃあしませんぜ。旦那。ひっく。


 ととっ。

 暖まってまいりました!


 さぁ。此処からが本番でさあ!

 ばん。ばばばん。ばんばばんばん。


 アタクシ……こう見えて最強とまで賞されている竜なんですぜ?

 なのに、天界からも誰からも、何の説教もこなかったザンス。


 良いなあ。みんな。構って貰えて……


 確かにオイラぁ、何も悪さなんざぁやっちゃいねえですけどね。

 ちったあ相手してくれてやっても、良いじゃあござんせんか。

 なんでえ。なんでえ。世知辛い世の中になっちまったモンだなぁ。

 これが今流行りの既読スルーってヤツですかい?


 旦那ぁ、聞いてくだせえよ。おーいおいおい。


 あら、やだ。あんたぁ、泣いてんのかい?

 ささ。こちらにお出でなさいな。しゃなり、しゃなり。


 おうおう。かかあ。

 おめえさんは良くできた嫁さんだよお。

 ありがてぇ。膝の枕がありがてぇ。

 もみもみ。


 もう、やだねぇ、あんたったら!

 こんな人前でイチャコラするもんじゃあありませんよ!ぽいっ。


 たは~。何もそこまで冷たくしなくても良いじゃあねぇかよ。

 毎夜、毎夜。

 それ以上の行為を致しているじゃあねえか。

 たまにゃあ、視られるってのも悪かぁねえとおもうんですがね。


 え。何?

 噺に終わりが見えない。


 そらぁ、当たり前でさあね。

 何せアタクシは『行程』ですから。


 お後が、宜しいようで……




 ちゃかちゃんりん。ちゃんりん。でんでん。


宜しくないわ。


……うわぁ。

本編で光帝を、出すのが面倒臭くなってきた(爆)

次回投稿は月曜日は10月9日辺りです。

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