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ドラゴンNO涙  作者: caem
第3章・くだらない。全ての世界に、終末を。
39/96

覆す。そんな不条理、認めない!!その5。

冒頭からネジ飛んでいます。

再び現代世界の回です。

ちょいグロあります。

改行を増やしていますので余韻に浸ってくださいな(苦笑)

「アイイイ……イエエエエエエーーー…………イアアアアアアーーーッ!!」


「「アワワワワワ! アワワワワワ!!」」


 ファイヤーダンス。


「「「ボボボンボボン! ボボボンボボン! ボボボンボボン!!」」」




……………




「アイエエエエーーー……イヤヤアアアアアアーーーッ!!」


「「「アワワワワワ! アワワワワワ! アワワワワワ!!」」」


THE・リンボー。


「「「「ボボボンボボン! ボボボンボボン! ボボボンボボン! ボボボンボボン!!」」」」



……………………




「此れは些か……困りました……ねぇ……」


 俺も。

 迷惑極まりない。非常に困る。

 当人自体が悦びを隠せていないので尚更質が悪い。


 『悪食の悪魔』デルメトは何故か、一際高く皆を見下せる祭壇に祀られていた。

 柔らかい座布団に座し、己れの周りには瑞々しい果物や生々しい獣のしゃれこうべなどが飾られている。


 更に先程から意味の分からない掛け声が繰り返されては徐々に派手さを増す祭。

 中央には幾つかの木材で組まれた櫓があり火がくべられていた。


 悪魔を悦ばせようとしているのだろうか。

 数人が、先端に炎を灯した枝を振り回しながら踊りを披露している。


 ただし、参加者であり。

 その村の住人達は皆、薄い布一枚程度で、ほぼ全裸に近い格好である。

 なので、時折…自分達に飛び火して火傷を負うているのは至極当然の事かと。

 下手なら辞めれば良いのに…巧い奴と替わりなさい。


 踊る阿呆を見る悪魔。

 同じ阿呆ではないので踊りませんよ?



「ランバ。ランババ!」


「ランバサダ? ニトワカチャ」「ンチャ! ンチャ! ホホーイ!!」


「チョンワ。チョンワ?」「オワータ。カトビイート。オワータ」


「ダンバ。マンバ!?」

「バルス! バルス!」「バルス! バルス!」「バルス! バルス!」


「ンババ!! ンバンバ……メラッサ。メラッサ……カモーン! テロッサ!!」


 何言ってっか分かんねぇよ。赤い秘石の継承者かよ。

 てか何処かで英語混じってなかったか?

 デルメトに近付いてきた『長老』っぽい男性が周囲に何かを命令している。


 ……俺、よく分かったなぁ。



「アイエエエエーーー……イヤアアアアアアーーーッ!!」


「アワワワワワ! アワワワワワ!!」


 剣の舞い。


「「ボボボンボボン! ボボボンボボン!!」」



 それ辞めろ。話が進まない!


 おや? 人混みを掻き分けて美女が前に差し出されてきた。

 どうやら、先程の長老っぽいのが差し向けたのだろう。

 うん。そういう事にしよう。


 やがて彼女は薄い着衣を淫らに脱ぎ散らした。

 柔らかくも美味しそうな躰を火照らせている。


 何処から食べても宜しくて、よ?

 率先して目の前の悪魔に身を委ねてきた。はわわ。いや、たわわ。

 羨ましい限りである。


 さて、何故ゆえに今このような混沌の最中に捲き込まれてしまったのか。

 順を追って説明することにしよう。






「この身体にも……そろそろガタがきましたねぇ……」


 悪魔デルメトは爛れた皮膚をベロリと舐めてみる。意外とイケた。

 そのうち、自分自身を食べてしまうのでは。

 あら? 解決するじゃん。よし、やれ!

 とも行かないのは如何ともしがたく。


 前回の銃撃戦で傷を回復させたとはいえ、かなりの蓄えが消費された。

 適性のあった媒体で気に入っていたのだが、どうやら負荷が強すぎたようだ。


 なので殻を脱いで、次の宿を求めてアンテナを張っていた矢先の事である。


 完全に『悪魔』としての身体を晒けだしていた時に、その土地の住人にその姿を見られてしまったのだ。


 咄嗟に喰らってしまおうかと身を乗り出したのだが…反応がおかしい。

 まるで、神を崇めるかのように。

 両膝を畳み込み、大地に額を叩き付けた住人。

 何かブツブツ言っているのが怖い。


「……おや? どういう事でしょうか、ねぇ……」


 デルメトは本能的に察したのか。

 悪い気分はしなかった。寧ろ心地好い…


 その土地の住人は悪魔を崇拝していたのである。

 そして促されるがままに彼は村へと招待され…今に至る。


「悪い気はしませんが……少々殺りにくいですなぁ……」


 勝手に彼の膝の上に乗り、火照った躰を淫らに擦り付けてくる。

 柔らかな肉質といい、熱い吐息といい申し分のない食べ頃だ。じゅるり。


「テェベタァ……テェベタァ……。アクゥ! アクゥッ!!」


 何やら欲しておられる模様。

 彼女はデルメトにしがみつき、突然、己れの二の腕を噛み千切った。ぶちぃ。

 迸る血が彼の身体を撫でていく。

 続いて、その痛みに介さずに。

 たわわに実った双丘のひとつを鋭い爪で抉りとる。

 鮮血が粉塵を描く。辺りは狂喜乱舞だ。




「おやおや。イケませんよ?」


 そう言うと彼は優しくその傷口を舐めた。

 流血はピタリと止まる。

 その様子に驚いた彼女と住人達。

 彼等は深々と頭を垂れて、より一層祭が賑かになっていった。


 さぁ、皆さん。ご一緒に。




「アイエエエエエエーーー…………イヤヤヤヤアアアアアアーーーッ!!」


「「「アワワワワワ! アワワワワワ!! アワワワワワッ!!」」」


 ファイヤーダンス。THE・リンボー。剣の舞い。キタキタ踊り。


「「「「「ボボボンボボン! ボボボンボボン! ボボボンボボン! ボボボンボボン! ボボボンボボン!!」」」」」




 ……癖になってしまったのだろうか…


 悪魔デルメトは、もう少し、楽しんでみる事にした。




…………………………




 その頃。平和そうな見慣れた風景。


 中途半端に置かれていた弁当箱をしっかりと片付ける。

 高校の屋上にて三度帰還してきた女子高生達3人組が円陣を組み話し合っていた。


「でね~……多分、コレでイケると思うのよ~……ダメかな~?」


 何かを手にしているカナミがふたりに提案している。

 ヒナ達ふたりは少し怪訝そうな感じだが。


「いや~……。それって本当にアイツに通じるの?」


「眉唾だが……やってみる価値はあるか」


「大丈夫だよ~。いざという時には例の作戦もあるし、ね?」


「ってかさ……今アイツって何処に居るのか分かんないじゃん?」




 ……その御方。

 部族に捕まっていますので、もう少々御待ち頂きたい。


……ボボボンボボン!のところ、口で叫んでいます(笑)


次回更新は…日曜日か月曜日辺りを予定。

悪魔でも。いや、あくまでも(笑)

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