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Tetla;Pot  作者: 椎名乃奈
始まりと終わりのプロローグ
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 知っているだろうか。


 人類が生まれてくるためには、複数の偶然が重なり合い、その結果として誕生したそうだ。ある者は、それらが起こるべくして起きた必然であると述べる者もいた。反対に、ほとんどゼロでしか起こり得ない、言わば奇跡に等しいと述べる者もいた。


 どちらが正しいのか結論から述べよう。その答えは、未だ不明であると言わざるを得ないだろう。俺は、世界の創造主でも無ければ、神でもない。その世界の心理と呼ばれるモノを知る術を俺は持ち合わせていない。この広大な世界を前にして、俺なんてあまりに非力なのだ。


 だが、こんな非力な俺からひとつだけ言えることがあるとすれば、人類はあまりにも無知であるということだ。この地球と呼ばれる惑星(ほし)にあまりにも慣れ過ぎてしまった性で、あらゆることを知ったような気にでもなっているのだろうか。


 それとも、それらを考えることができるだけの知能を持ち合わせていないのだろうか。


 どちらにせよ、人類はあまりにも無知で非力なのだ。

 だがそれでも、人類は知らなければならない。


 地球上、いや全宇宙、もしくはそれ以上の何か――。

 観測しうるあらゆる全ての事象を――。


 俺は、それらを総称して何と呼ぶのか、もしくは何と呼ばれていたのかを知っている。


 いや知っているというより、そう記憶している。

 それは、いつからだっただろうか。いや、これから記憶することになっているのだろうか。俺は気づいた時にはそれをそう記憶していた。


 テトラ――。


 確かそれは、そう呼ばれていた。

 それがいったい何を意味し、何を導こうとしているのか。

 そして、俺がなぜそれを記憶していたのか、その時の俺は知る由もなかった。



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