最弱の一歩
侵入禁止区域とされている森の中で一人の少年と一人の女が激戦を繰り広げていた。女は真っ赤に染まった剣を少年は両手にそれぞれ違ったフォルムの刀を握り、とてつもないスピードで斬撃を打ち出している。しかしその凄まじい攻撃は対する女に全て紙一重で躱される。
「なかなかやるよーになったじゃねーか弟子。」
女はまるで男勝りな口調で少年に話しかけた。
「師匠こそ余裕ぶっこいて調子乗ってると足元すくわれるぜ。」
と言いつつも少年はかなり消耗している。しかし攻撃の手は緩めない。少しでも隙を見せるといっきにやられてしまう。だかどうしても少しづす動きが悪くなってくる。
(っち、このままじゃジリ貧じゃねーかこうなっら一か八か大技にでるか?)
「馬鹿野郎、戦闘中に考え事をするな!」
ゴンッ‼︎
おもいっきり頭を殴られた。鈍い音が響き渡り少年は意識を手放した。
「師匠こんな修行やってたらいつか過労で死んじまうぜまったく。」
その日の夜、夕食を終えた龍同時 ユウはいつもと同じように師匠に文句をいう。
「でもそのおかげでユウも実力はついただろ。」
師匠はまるで無邪気な子供のような笑顔で返す。顔は美人だがなぜか男口調なのが玉に瑕だが。
でも、確かにユウは強くなった。世界でも指折りと称されるこの師匠とも’’神術”を使えば五分以上には戦えるようになってきた。3年前の落ちこぼれだった奴とはまるで思えないほどに。
「その点については感謝してる。魔法が使えない俺にあんたは戦う術を教えてくれたしかもとっておきのな。」
「なあに私はヒントをやっただけさ、そこからあんたが自分の道を切り開いた。」
そうユウは修行の果てにようやく誰にも負けない武器を2つ手に入れた。一つは剣術そしてもう一つは’’神術''。ユウにだけ使える魔法ではない唯一のアビリティ。
「ありがとう感謝してる。」
「なんだよいきなり気持ちわりーな、でもまあこの修行生活も今日で終わりだし最後にあんたからこんなセリフが聞けて私は満足だよ。」
「ん?終わり?何で?一体どういうことだよ?」
「あれ言って無かったっけ?ユウあんたは明日から学校に通うことになってるから。ちなみに編入届けもう出しといた。」
そして龍同時ユウの長い修行生活が終わり長い学園生活がはじまった。