80. 聖泉
「ははっ。大丈夫と判っていても、なかなか心臓に悪かったぞ?」
「そうだよー……。こんなに凄い魔法が使えるんなら、先に言っておいてくれれば良かったのに」
「……すみません」
まさか、自分でもこれ程の威力が出るとは、まるで思っていなかったのだ。
消費するMP量も詠唱時間も、矢鱈と厳しいスペルだな―――とは思っていたが。こんなにも強烈な威力と効果範囲を持つスペルでならば、今にして思えばそれも道理というものなのだろう。
『……びっくり、した』
何度か深呼吸を繰り返した後に、ユーリもそう口にする。自身でさえ予想できていなかったこととは言え、皆に迷惑を掛けてしまったことをシグレは申し訳なく思った。
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《業火》
秘術師Lv.-/消費MP:180
詠唱時間:20秒 再使用時間:600秒
術者中心の広範囲を業火で包み、範囲内の敵に火属性ダメージを与える。
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今更ながら自身のステータス画面から辿りスペルの詳細を見てみると、消費MPと詠唱時間だけではなく、再使用時間もかなり酷いことになっているようだった。どうやら10分に1回しか使うことはできないらしい。
それと、これも今更気付いたのだけれど……。これだけ強力なスペルであれば、使う為には術者にも相応のレベルが求められてもおかしくは無さそうなのに。《業火》のスペルに関しては、必要レベルについての記載が何故かされていないようだ。
『……秘術師のスペルには、レベルの制約というものが無い』
そのことについてユーリに問うと、すぐにそう答えを返してくれた。
『……スペルのレベル制限というのは、ギルドなどでその天恵に纏わるスペル群を体系化する際に加えられたものであって、元々本来であれば存在しない物。秘術師のスペルは、ギルドで用意された書物を閲覧するなどして学ぶ物ではなく、秘術書から独自に学習するもの。だから、レベル制限というものは存在しない』
「そう、なのですか……」
『そもそも、秘術書というのは読み解いてみるまでどんなスペルが手に入るのかが判らない。……だから最初に秘術師ギルドで貰える4冊の魔法も、消費が軽くて使い勝手の良い初級スペルが出ることもあれば、逆に使い勝手が悪くMPコストが大きい代わりに、そのぶん効果も大きいスペルが手に入ることもある』
「つまり―――《業火》も、そういうスペルだと言うことですか」
『……おそらくは、そう。でも仮に、シグレと同じレベルの他の秘術師が《業火》のスペルを引き当てたとしても、普通はMPが足りなくて使うことは出来ないと思う』
ユーリの説明に拠れば、最大MPの量は[意志]を主として、他に[知恵]や[魅力]の能力値によって決定されるものであるらしい。
シグレの能力値は各魔法職のパッシブスキルの影響を受けた結果、レベルに比して見るならば極めて高い水準にある。
その結果として、最大MPもまた分不相応な程に高く。装備品による補正にも支えられる形で、僅かレベル2にして《業火》のスペルを使用できてしまったわけだ。
「ま、強力なスペルが手に入ったのなら、素直に喜べば良いんじゃない?」
「―――そう、ですね」
カエデの言葉に、シグレも頷く。
消費MP180は無論シグレにとっても厳しい量だが、しかし無理をすれば常用することも決して不可能ではない。最大MPが230に増えたこともあり、使えるだけのMP量を保つこともそれほど難しくは無いだろう。
〈ペルテバル地下宮殿〉の地下1階に登場する魔物は、いずれもHPがそれほど多い魔物ではないが。とはいえ、どの敵も纏めて一撃で焼き払えるスペルというのは、実用性が高いのは間違い無い。ユウジやカエデのような頼もしい前衛が居てくれるなら、八咫から得ている情報を元に上手く敵を引きつけて、纏めて一網打尽にするような狩り方も出来なくはないだろう。
「そういや、シグレのスペルに驚いてすっかり忘れちまってたが。あれだけの炎に晒されて、この先にある〝水源〟か何かは無事なのかね……?」
『そ、そうだった……!』
珍しく慌てた様子を露わにしながら、ユーリが先の大部屋へと駆け出す。シグレ達も皆、すぐにその後を追った。
地下宮殿に入ってから今までで最もサイズの大きい部屋。その大部屋の中心に、天井まで続く一本の大きな柱のようなものがある。それ自体は珍しい光景でも無いのだろうけれど―――その柱は、確かに八咫から事前に聞かされていた通り、半透明でいて後ろの景色が透けて見える不思議なものだった。
黒みがかった靄の掛かった、半透明の柱。まるで水面のそれであるかのように、柱の透明度はゆらゆらと揺らめき、ユウジの盾やユーリの杖を光源とする光を、幾重にも映し出す。
『……もしかして、この柱自体が、水源?』
ユーリがそう漏らす気持ちが、シグレにも理解出来る気がした。テレビで見た水族館の光景などで、時折映る水が入った水槽の柱。そういったものに似ているように思えたからだ。
僅かに躊躇いながらも実際に手で触れてみると、その柱は何か柔らかな皮膜に包まれていて、柔らかなゴムのような感触があった。表面は乾いていて、触れたからと言って手が濡れるようなこともないが。シグレが触れた場所が僅かにへこむような感覚もあり、やはりユーリも言う通り、この柱の中身は液体であるのかもしれない。
「……少し、穴を開けてみる?」
「水が溢れないか怖いが……。だが、このまま手を拱いて見ているだけというのも意味が無いしな。やってみてくれるか」
カエデが〈インベントリ〉から取り出したレイピアを構え、その柱に向かって軽く突き出すと。その剣先はいとも容易く柱の中へ吸い込まれ、カエデがレイピアを引き戻せば穿たれた穴から忽ち液体が溢れ出てきた。
黒く濁った液体に、微かな抵抗感を覚えながらも。すぐに〈インベントリ〉から空の水袋を取り出し、その溢れ出る液体をシグレは革袋の中へと掬う。
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水袋 - 汚染された聖泉水(18個)/品質61-62
ペルテバル地下宮殿で採水した聖泉の水。
〈迷宮地〉の瘴気により汚染されている。
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シグレの革袋を満たし終わるよりも少し先に、柱から溢れ出ていた液体は自然と堰き止められ、水流を停止してしまった。
理屈は判らないが、どうやら穴を開けても勝手に塞がる仕組みになっているらしく、つい今しがたまで穴が開いていた筈の箇所に手で触れてみても、そこにはやはりゴムのような感触の皮膜で覆い包まれてしまっている。
(汚染されているのか……)
革袋に入っている水の、詳細を示すウィンドウを眺めながら。一応、念のためにシグレは自身とカエデに《浄化》のスペルを行使する。汚染されている水を浴びたことで、病毒などに冒されたりしては厄介だ。
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水袋 - 聖泉水(18個)/品質41-42
ペルテバル地下宮殿で採水した聖泉の水。
強い生命の力が感じられる。
主に薬や錬金などの材料に用いる。
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すると、身体や装備品に付着していた穢れが消え落とされるのと同時に、シグレが手に持っていた革袋の中身―――つまり、いま採水したばかりの液体までもが一緒に《浄化》の対象となってしまったらしく、開きっぱなしにしていた視界内の詳細ウィンドウに記されていた汚染状態が、綺麗さっぱりに無くなってしまっていた。
「ユーリ、これ……」
『……これが、聖水の材料?』
シグレが渡した水袋の中身をじっと眺めながら。何かを思案するかのように、ユーリは暫し硬直する。
アイテムの詳細には、はっきりと〝主に薬や錬金などの材料に用いる〟と書かれてしまっている。この材料を用いることで、何か新しい霊薬の類などが作れるかもしれず、それはもしかすると聖水同様に利便性が高いアイテムであるのかもしれない。
『……わ、私も、これを持って帰りたい。カエデ』
「ん、了解っ」
ユーリの言葉に応じ、レイピアで先程よりも少し大きな穴を開け直すカエデ。そこから溢れ出る水を、ユーリは〈インベントリ〉から取り出した水袋の中身をすぐに床へ打ち捨てて、嬉しそうに汲み取っていく。
今日はもう、あとは帰るだけだし飲料水も特に必要ではないだろう。シグレもまた手持ちの水袋総てを空にして、説明に記されたアイテム名に拠ればどうやら〝聖泉〟であるらしい柱から溢れる水を掬っていく。
(……一体、どんなアイテムが作れるんだろうな)
やがて、水源に開けられた穴が再び塞がったあと。念のため、自分を含めた全員に対して《浄化》のスペルを掛けながら、シグレは未知の材料から精製しうるアイテムについて思いを馳せる。
前回、初めて〈錬金術師〉として作成したベリーポーションは、結局の所その総てがユーリから教えて貰った知識とスペルのお陰で出来てしまった一品に過ぎない。けれど、どうせ生産に手を出すからには、人の成果のお陰で作れてしまうアイテムよりも、自分自身もその製作の一端に関わりたいという思いがシグレにはあった。
ユーリに比べれば、自分の知識など足下にも及ばないのは明白だけれど。それでも、自分なりの力でユーリと共に、このアイテムを用いた製作に取り組んでみたいなと。シグレは心の裡で、静かにそう思う。
地下宮殿の探索に、大聖堂の貢献度の蓄積。
そして、新しく手に入れた材料を用いての生産。
目的もなくまったりと過ごしていた筈の〈イヴェリナ〉での日常が、なんだか急に忙しくなりそうな。そんな予感が、シグレの中にはあった。
- 4章《涼を求めて》了
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。
少しでも楽しめるものになっていましたら幸いに存じます。
現在、空き時間に友人の引っ越し作業の手伝いを行っており
明日か明後日まで、少々投稿が不安定かもしれません。申し訳ないです。
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シグレ/銀術師/六等冒険者
□戦闘職Lv.2 (exp - 79%)
□生産職Lv.1 (exp - 26%)
最大HP:12 / 最大MP:230(192+38)
筋力: 3 強靱: 3 敏捷: 7 反応:18
知恵:66 意志:31 魅力:63 加護:42
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武器:樫の杖|(物攻4)
練魔の笛籐|(物攻24) *最大MP+20%,射弓スペルの誘導UP
身体:旅人の衣服|(物防2/魔防2)
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【聖職者】
《衝撃波》:敵単体に衝撃ダメージを与えて、ノックバックさせる。
《軽傷治癒》:味方単体のHPを小回復させる。
《浄化》:対象の人や物に付着した、好ましくない毒性や汚染を取り除く。
《防腐》:12時間、対象物の品質の自然低下速度を大幅に遅らせる。
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【巫覡術師】
《破魔矢》:弓が必要。破魔矢を生成して敵単体を射つ。死霊系特効。
《金縛り》:敵単体を麻痺させ、行動を封じる。
《小治癒》:味方単体のHPを小回復させる。
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【秘術師】
《固定化》:アイテム1個の品質を固定し、自然変動しないようにする。
固定化されたアイテムは、素材利用時に品質0扱いになる。
《炎纏》:60秒間、味方の装備武器1つに炎を宿す。
《業火》:術者中心の広範囲を業火で包み、火属性ダメージを与える。
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【伝承術師】
《魔力矢》:杖が必要。敵単体に必ず命中する魔力の矢を発射する。
術者の〈戦闘職〉Lv合計に応じて矢の数が増す。
《眠りの霧》:杖が必要。誘眠の霧を発生させ、範囲内の魔物を眠らせる。
《発光》:10分間対象の物品や位置を発光させ、照明代わりにする。
《負傷処置》:味方単体の患部に触れて行使し、HPを中回復させる。
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【星術師】
《目眩まし》:こちらを見ている敵全員に強い光を浴びせ、視力を奪う。
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【精霊術師】
《霊撃》:片手空きが必要。衝撃ダメージを与えてノックバックさせる。
《狐火》:片手空きが必要。単体に炎上ダメージを与えて怯ませる。
《縛足》:片手空きが必要。大地の隆起で足を捕え、敵を転倒させる。
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【召喚術師】
《魔犬召喚》:魔犬を召喚して共に戦わせる。維持中は1分間に20MPを消費。
《大鴉召喚》:大鴉を召喚して共に戦わせる。維持中は1分間に20MPを消費。
《短転移》:術者、もしくは接触対象ひとつを最大10m先まで転移させる。
《蘇生召喚》:消滅中の使い魔1体を、全快状態で再召喚する。
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【銀術師】
《捕縛》:敵単体を銀のロープで捕縛して短時間行動不能にする。
《銀加工》:銀を一定割合含む金属を術者のイメージ通りに加工する。
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【付与術師】
《理力付与》:10分間、味方の装備武器1つの物理攻撃力を増加させる。
《生命吸収》:10分間、味方の装備武器1つにHP吸収効果を付与する。
《小活力》:10分間、味方単体のHPを徐々に回復させる。
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【斥候】
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〔passive〕
聖 《安息Ⅰ》 - 魅力+20%、MP回復率+5、スペル再使用時間-10%
巫 《祀神Ⅰ》 - 魅力+20%、MP回復率+5、加護+20%
秘 《英知の火Ⅰ》 - 知恵+20%、MP回復率+5、秘術書利用が可能
伝 《伝承者Ⅰ》 - 知恵+20%、MP回復率+5、魔法防御+10%
星 《天耀Ⅰ》 - 魅力+20%、MP回復率+5、反応+10%、暗視能力
精 《精霊憑きⅠ》 - 魅力+20%、MP回復率+5、全属性防御+10%
召 《使役者Ⅰ》 - 魅力+20%、MP回復率+5、使い魔契約上限1
銀 《涙銀Ⅰ》 - 知恵+20%、MP回復率+10、銀の契りが可能
付 《強化術Ⅰ》 - 知恵+20%、MP回復率+5、全身体能力値+5%
斥 《偵察術Ⅰ》 - 反応+20%、情報の共有化が可能
斥 《気配探知》 - 周囲の気配を自動探知し、生体の存在と位置を知る。
斥 《千里眼》 - 意識すれば一定範囲内の離れた位置を視ることができる。
斥 《隠密》 - 気配を消して行動したり、痕跡を隠蔽できる。
斥 《地図製作》 - 各種情報を含めた地図を自動生成する。
斥 《魔物鑑定》 - 魔物の名前とレベル、弱点などを察知する。
斥 《罠感知》 - 周囲の罠を自動探知し、詳細位置と内容を知る。
斥 《罠解除》 - フロアやオブジェクトに仕掛けられた罠の解除を試みる。
斥 《解錠》 - 扉や箱に掛けられた鍵を開ける。
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〈鍛冶職人〉Lv.1 - 鍛冶素材の追加獲得率+30%
〈木工職人〉Lv.1 - 木工素材の追加獲得率+30%
〈縫製職人〉Lv.1 - 縫製素材の追加獲得率+30%
〈皮革職人〉Lv.1 - 皮革素材の追加獲得率+30%
〈細工師〉Lv.1 - 細工素材の追加獲得率+30%
〈導具職人〉Lv.1 - 導具素材の追加獲得率+30%
〈付与術士〉Lv.1 - 付与素材の追加獲得率+30%
〈錬金術師〉Lv.1 - 錬金素材の追加獲得率+30%
〈薬師〉Lv.1 - 調薬素材の追加獲得率+30%
〈調理師〉Lv.1 - 調理素材の追加獲得率+30%
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〔Inventory & Storage〕
初心者用ポーション[30]
コランダル[2] (*HPを約128回復)
ベリーポーション (*品質62=HPを約93回復)
唐鋼のピッケルセット[1]
盗賊の七つ道具[1]
封印された秘術書[1]
上下肌着[5]
旅人の衣服[4]
フード付の雨具コート[2]
革製の水筒[4] - 聖泉水[80]
粗悪な銅のツルハシ[14]
粗悪な鉄のツルハシ[4]
錆びた鉄剣[11]
ショートソード[4]
ブロードソード[1]
メイス[3]
ダガー[2]
手斧[2]
両手斧[1]
精強なバトルサイズ[1]
ハルバード[1]
ショートボウ[2]
ロングボウ[1]
木の矢[120]
不浄の矢[99]
鉄鉱石[229]
銅鉱石[109]
ヘカルタ鉱石[16]
キアヒ鉱石[27]
ウリッゴの隠し牙[8]
ウリッゴの崩石[4]
赤杏晶[2]
スケルトンの骨[60]
呪われた灰[86]
死霊石[27]
怨嗟の鎖[2]
秘術書の原本 - 《業火》他6冊
秘術書の写本 - 《固定化》《炎纏》
疾駆の宝石[1] (*敏捷増加を付与)
精神の宝石[1] (*最大MP増加を付与)
337,511 gita
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文字数(空白・改行含む):4266字
文字数(空白・改行含まない):4071字
行数:126
400字詰め原稿用紙:約11枚




