僕の心霊体験
僕の子供の頃の話・・・いや、今でも世間一般的には『子供』の部類に入りますが・・・。
僕の心霊体験の話をしよう。
いや、恐くはない。ちょっと不思議だな~、程度のことだ・・・。
小学校低学年の、ある暑い夏の夜のこと。僕はトイレにいきたくなって、目を覚ましたのだった。
僕は自分の部屋を持っておらず、家族みんな、同じ部屋で眠っていた。
僕が目を覚ましたことに気づくと、一番ドアに近かった母親が目ぼけたまま、部屋のドアを蹴り開けた。
そのときだった。
ドアが開いたその瞬間。同時に、小さな子供が、部屋から飛び出して行ったのだった。
僕には、5つ年の離れた弟がいて、当然そのときはそれは弟だと思った。
けれど・・・違った。弟ではなかった。
僕は二段ベッドの下の段(双子の兄が上を譲ってくれなかったのだ)で寝ていて、弟は、そのすぐ近くで寝ているはずだった。
はたして、弟はすやすやと眠っていた。
・・・翌朝確かめてみても、弟には夜に起きた記憶などなく。
子供の頃の、そんなお話。