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thin  作者: あきら
8/8

suquel

 送信者「遊喜」 件名「最後のメッセージ」

「あなたの生きる答え。

 それが結局何かは僕にはわかりません。

 でも僕はそれがとても嬉しくかつ

 とても寂しく感じています。

 小雪さん。どうか僕のことを忘れないでいて欲しい。

 いつかまた元気なメールを送って欲しい。

 それまで僕は待っています。

 僕は結局存在しているのでしょうか? 

 僕の答えは出ずじまいでした。

 あなたがこれから生きていく道に僕が存在していることを

 遠く離れた世界で祈るのみです。」


 小雪さんにメールを出すことは、できない。彼女の人生は動き出した。それをまた止めたり戻したりしたくはない。僕は書きかけのメールを削除した。

 人は自分の存在理由なんてなくても生きていけるのかもしれない。

 僕はそう答えを出して生きてきた。でもそれはやっぱり間違っていたのかもしれない。

 そして存在理由を他人に委ねることが安直であることも知っている。

 それでも自分自身だけではそれを確認することが困難であることも、知ってしまった。

 誰か、だれか、僕の声を聞いて欲しい。僕が生きていることを認識して欲しい。

 だれか、だれでも……。



 そして僕は数えきれないほどのメールを数えきれないほどの人に出した。ネット上に転がる無数のメールアドレス。その全てに送るまで僕は送り続けるつもりだ。



 送信者「unknown」件名「私には名前すらない」


「初めまして。私にはなにもありせん。

 このメールを不気味だと思うでしょうが、どうかお返事を下さい。

 私は存在したいのです」



                                 lead to forever

ここまで読んで下さった方、

ありがとうございました。

この作品は5年ぐらい前に書いた物です。

少ない文字数でテーマだけをぶつける。

という目的で書かれた作品です。

携帯からの読者が多いこのサイト向きだと思い

投稿させていただきました。

よろしければ感想などいただけたら嬉しいです。

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