#7
送信者「小雪」 件名「嬉しいお知らせと悲しいお知らせ」
「聞いて下さい。まずは嬉しいお知らせから。
私今まで死ぬことばかり考えてました。
仕事もないし明日の食べるものさえ不確かな生活でした。
生きる気力もなく、ただ毎日毎日を、消えていくことだけ願っていました。
でも遊喜さんのメールのおかげで元気になりました。
そのせいかどうかは知りませんけど仕事も決まりました。
ホントに感謝してもしたりないぐらいです。
それで悲しいお知らせがあります。
今までの自分とケジメをつけるためと、仕事で忙しくなるので、
しばらく……もしかしたらもう二度と……遊喜さんにはメールを書かないことにします。
ほんとに自分勝手な言い分ですよね。キライになりましたか?(笑)
とっても感謝してるし、ホントは遊喜さんとメールを続けていきたいんです。
でもきっと私はあなたがいると、甘えてしまうと思うんです。
辛いとき、悲しいとき、泣きたいとき、苦しいとき、わがままなとき、
きっと遊喜さんは優しくしてくれるから、
きっと私はまた逃げ出してしまうんだと思うんです。
わ〜、なんだか書いてて訳解らなくなってきたので、これで報告終わりです。
私のテンションの高さが少しでも伝わって、遊喜さんが安心してくれればと思います。
もっと、もっと私がちゃんとした人間になれたとき、またメールします。
そのときは同情なしでお互いのことを話したいですね。
それではその時までさよならです。
PS
私の存在は私には解らない。あなたの存在はあなたには解らない。
でも、あなたの存在は私が感じてる。私の存在はあなたが感じてる。
そういうものなんじゃないかと思います。」
不確かなモノ。
確かなモノ。
ぼんやりと思い描くことしかできないモノ。
そしてはっきりと突きつけられるモノ。
こうして突然始まったメール交換は突然終わりを告げた。
僕はここにいるんだ、そう叫びたい相手はすでに存在しない。
僕は存在しない。
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