#1
thin
1 (表と裏のへだたりのない意味で)薄い
a厚みのない,薄い
b細い,細長い
2 <人が>やせた,ほっそりした
3a<液体・気体など>希薄な,薄い
b<酒など>こくのない
4a<髪が>薄い; <人など>まばらの
b<雨・雪など>パラパラ降る
5a<色彩など>淡い; <光線など>弱い; <音声など>かぼそい
b<供給など>乏しい,少ない,わずかな
6 内容のない,実のない,浅薄な,貧弱な,見え透いた
#1
この冬初めての雪が降った。ちらちらと一瞬だけ……。
そして初めてあの不思議なメールが来た日だった。
送信者「unknown」件名「私には名前すらない」
「初めまして。私にはなにもありせん。
このメールを不気味だと思うでしょうが、どうかお返事を下さい。
私は存在したいのです」
メールの内容はそれだけだった。
最近、面白そうな企画ページを見つけては登録しまくっていたので、その内のどこかの新しい企画かな? と思った。
それにしても、訳の分からないメールである。存在したいってどういう事なんだろう?
たぶん、このメールに返事を書くことで企画がスタートするのだろう。名前すらない……。まず名前を決めてくれということか……。
送信者「遊喜」件名「Re:私には名前すらない」
「初めまして。僕は遊喜といいます。読み方は”ゆうき”です。
あなたには名前がないと言うのでとりあえず考えてみました。
今日はパラパラと雪が降りました。今シーズン初めての雪です。
ほんのちょっとだけだったので、とっても残念でした。
っと話が少しずれてしまいましたね(^^;
”小雪”という名前はどうでしょうか?
なにもないっておっしゃってましたけど、そんなことはないと思います。
少なくともメールを書く事ができるのだから……」
こうして彼女(彼?)との奇妙なメール交換が始まった。
そして、それが思いもよらない、自分との戦いの始まりでもあった……。
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