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初めてのプロポーズ(前編)

作者: ゆう

僕には結婚して5年が経つ妻がいる。

名前は花形恵美子。掃除、洗濯、食事の準備まで器用にこなす。

顔も自分で言うのも何だが美人な方だと思う。

ただ長くいすぎたせいか二人の間に出会った頃のような新鮮な気持ちがない事が嫌だった。


そんな気持ちが僕を浮気の道に進ませた。彼女に「仕事」と嘘をついては、他の女と会っていた。

最初は罪悪感もあったが、それも時が経つにつれて徐々に薄れていった。


「今度の貴方の誕生日は早く帰って来られるの?」妻が言った。

「ああ…仕事があるから遅くなるかも」

何時もの調子で答えた。

何気ないいつも通りの会話だったが妻は悲しそうだった。


午前7時に目覚ましの音が鳴り響き、渋々起きた。誕生日当日だ。窓から見える外の景色は薄暗く雨が降っている。

会社に行く準備を済まし、家を出ようとした時、妻が何か言いいたそうにしているのに気づいた。

「どうした…?」と僕が聞くと、妻は

「今日は…ううん何でもない」

と答えると、すぐに

「行ってらっしゃい」と僕の肩を押した。


会社が終わり時計を見ると午後6時過ぎだった。妻に遅れると一報だけいれ、すぐに女の家に向かった。


結局家に帰って来たのは午前1時を過ぎていた。

もう寝てるかもしれない、今度何か埋め合わせでもしよう。

そんな事を考えつつ、鞄から鍵を取り出し玄関のドアを開けた。


「ただいま」

返答はなかった。

もう寝てるだろう… まあ誕生日とはいえ時間も遅い…仕方ないか…

玄関の先のドアを開け居間へと入ると、テ-ブルの上には妻が準備したと思われる二人分の料理が手つかずのまま綺麗に並べられていた。


僕が寝室覗こうとした時近くで大きな音が鳴り響いた。電話だ。

こんな時間に誰だろう…とは思ったが妻を起こさぬようにとすぐに電話をとった。

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