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ゲームとトランプ

今週の雑談タイム、穂香は涼真が座って待つベンチの隣へと座ると彼女は鞄の中からメモ帳をスマホと共に取り出す。


「そのメモ帳は?」

「話題に困った時、メモ帳に予め書いておいた御題をテーマに喋ろうと思って……。まぁ…カンペみたいなもの」

「じゃあ今週のテーマは決まってます?」


涼真にそう問われてメモ帳を開く。


「…名前は聞いたし……食べ物も聞いた……。なら…趣味?」

「趣味か……。俺はゲームと料理……ですかね」

「ゲームと料理……今時の男の子っぽい。それで…ゲームで何が好きなの?ゲームって色んなジャンルあるし」


穂香は涼真に訪ねながらスマホのタイマーをスタートさせ、スマホとメモ帳をベンチの上へと置く。


「…う~ん。基本的にソロプレイのゲームが好きかな~…。多数と遊ぶのも勿論好きだけど…。複数人対応のゲームは不特定多数と遊ぶ事が推奨されてるのが(わずら)わしくて」

「へ~」

「あ、でも…アナログゲームとかも好きですね。そっちは気心の知れた人と遊べるから。あ、そうだ。丁度、トランプ持ってますから遊びながら話をしましょう」

「それも良いかも知れない。何で遊ぶの?」

「折角なら俺が作った…というかパクッたというか……オマージュしたゲームをしましょうか」

「作ったゲーム…」


涼真は学生鞄からトランプの箱を取り出し、箱の中からトランプを出して、丁度半分で絵札同士合わせて入れていたから簡単に半分と分けて片方を穂香へと渡す。


「昨日も友達とやったので、そのまま入っていて助かった」

「も…ってそんな面白いの?」

「まぁ、学校中に広まる位には…じゃあルールを説明しますね」

「御願い」

「このゲームは互いに数字を出し合って、相手の合計数を常に上回り、相手より合計数が上の数字が出せなくなったら負けになるゲームです」

「はい」

「じゃあ詳しいルール説明ですが……ーー」


涼真は長々とゲームの説明をし、穂香が気になった部分を聞き詳細に説明していく。


「という事です質問は以上ですか?」

「ええ」


もう十分とばかりに穂香は頷く様子はウンザリしているようだった。しかし、涼真はゲームを布教出来たからか嬉しそうにトランプを掴む。


「なら、こっからはやって覚えて生きましょう。じゃあ、カードをシャッフルしてから始めましょう」


二人はそうしてトランプをシャッフルする。


(素人が作ったゲームだし。あまり期待はしてないけと、退屈凌ぎには良いか…)


穂香はそう思いながらゲームを始めた。


ピピピッ、ピピピッとスマホのアラームが鳴る。けど、穂香はトランプカードを見詰めて動かない。


「…丁度ですね。俺の勝ち。じゃあ、今日はこれで…」


穂香は黙って繰り返しボタンを押して十分延長する。


「もう十分」

「あの…十分って話では……」

「もう十分!負けっ放しは嫌!」

「え~~…!」


涼真は仕方なくもう十分付き合い、またピピピッ!ピピピッ!とアラームが鳴り、穂香は止めて黙って延長する。


「も~良いでしょう。パクッたとはいえ俺は制作者ですよ。始めたばっかの人に負けませんよ~」

「嫌!もう十分!あと十分だけだから!」


そうして初めて雑談タイムが三十分延長する事となった。


「もう十分!!」


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