【漫才】謝罪の連鎖
二人「はいどうも~!」
ツッコミ「最近、ちょっと暖かくなってきましたねー」
ボケ「そうですね~。こういう日は鍋でも食べたいですねぇ~――って、なんでやねん!」
セルフツッコミに驚くツッコミ。
ツッコミ「――え、どうしたん?」
ボケ「でね、それで暖かくなってきたらもう野球が始めりますよ」
ツッコミ「……え、あ、そうやなー。あれ? お前、野球好きやったっけ?」
ボケ「いや、全然」
ツッコミ「――いや、じゃあ何で野球言うたん!」
ボケ「いやね、俺は野球好きじゃないけど、みんな好きかなー思うて」
ツッコミ「あー、そうなの? え、ちなみにお前は何が好きなん?」
ボケ「……え、いや、俺の事はええですよ」
ツッコミ「いや、そう言われたら気になるやん。え、何が好きなん?」
ボケ「俺は、女子高生の水着――」
ツッコミ「――って、何言うてん!」
ボケ「……え? お前が何が好きかって聞いてきたから答えようとしたんやけど」
ツッコミ「いやいや……え、捕まるで?」
ボケ「いやいや、お前が言えってゆうたんやんか!」
ツッコミ「そうやけど……。まさか、そんなん言うと思わんやんか」
ボケ「でも、言えゆうたんはお前やな!」
ツッコミ「……いや、そうやけど」
ボケ「じゃあ、俺の不適切な発言は全部お前のせいや!」
ツッコミ「――はぁ!?」
ボケ「……えー、先ほどは、相方の不適切な問いかけのせいで、ほんま、すんませんでした。俺の方からもきつく言いますんで、許してやってください」
ボケ「……何やってんねん。お前も謝れや!」
ツッコミ「……すみませんでした」
頭を下げるツッコミ。少し間を置いて本題にもどろうとする。
ツッコミ「でね、春になったら――」
ボケ「おい、俺にもゆう事あるやろ」
ボケ、ツッコミの腕を引っ張って止める。
ツッコミ「……はぁ?」
ボケ「いや、俺にもゆうことあるやろってゆうてんねん!」
ツッコミ「いや、ないけど?」
ボケ「お前の不適切な問いかけのせいで、俺が頭下げてんねん! 俺に謝るんが筋やろ!」
ツッコミ「なんや、こいつ! 滅茶苦茶やんか! てかな、俺は不適切な問いかけなんかしてないし、お前に謝る必要ないやろ!」
ボケ、あきれ顔でお客様の方を見る。
ボケ「……聞きましたか、みなさん。こいつ、全然反省してませんわ」
ボケ「あのな、お前さっきお客さんに謝ったよな」
ツッコミ「いや、それは、お前が謝れうるさかったからで――」
ボケ「謝ったよな!」
ツッコミ「……そりゃ、謝ったけど」
ボケ、再度呆れ顔。
ボケ「……お客さん。こいつ、嘘ついてましたわ。全く悪くない思うてんのに、謝罪して、皆さんの貴重な時間を無駄にしよったんですわ!」
ボケ「……謝れや」
ツッコミ「――はぁ!?」
ボケ「皆さんの貴重な時間を無駄にして、皆さんに嘘を付いてごめんなさいって、今すぐ謝れ!!」
ツッコミ「お前、滅茶苦茶やぞ!」
ツッコミ肩を叩く。
ボケ「……今、俺の肩叩いたよな?」
ツッコミ「いや、それはお前が滅茶苦茶なこと言うから……」
ボケ「叩いたよな!」
ボケ「……皆さん、こいつ、不適切な発言はするわ嘘はつくし、挙句の果てに人は叩くしで、もう最悪でしょ!」
ボケ「……謝れ。皆さんに、全国の皆さんと俺に謝れ!」
ツッコミ「……どうも、すみませんでした」
ボケ、一瞬間を置いて、本題の戻ろうする。
ボケ「――はい、じゃあこれから俺らの漫才見てもらいましょうか」
ツッコミ「もういいわ!」
二人「どうもありがとうございました」
漫才のネタでした!
書くの、割と面白かった!