戦争だ………
カウスの言葉に村長は頷いた。
「わかりました。しかし、我々も詳しい事はわかってないのです。ここ最近………数ヶ月前から魔物の発生が多くなり、各村や街に注意を促す伝令が届きました。我々は不安に思いながらも、ここは国境に近いので何かあれば国境の検問所へ助けを求めにいく事になっておりましたが………」
「助けを求める間もなく囲まれたと?」
「はい、なので他の村や街がどうなっているのかわかりません」
う~む………
「国境の兵士も魔物の対応が出来ていないと言っていたな?」
「ええ、するとこの村の現状も知っていたのかも知れないわね」
カウスとスピカの言葉に村長が反応した。
「それはどういう事ですか!?」
「一週間以上もこの状態だったのよね?定期連絡が途切れて、国境の兵士も様子を見にきた可能性が高いわ。でも、魔物に取り囲まれている村を遠目で見て、手遅れと見捨てた可能性があるわ」
ワナワナと村長は震えた。
「そんなバカなこと!」
「すでに別の村が襲われ、滅ぼされた情報があればそうするだろう。兵力を分散させずに、まだ間に合う場所へ向かわせるためにな」
!?
「それは─」
「村長、この辺の地図はあるか?」
カウスの言葉に、すぐに家に戻り村長は地図を持ってきた。
「これですが………」
「では、この周辺の村や街を教えて欲しい」
カウスがそう言うと、村長は地図の上に石を置き説明してくれた。
「ここが我々の村です。街道をそのまま行くと、ここいらで1番大きい街『イーグル』があります。ここは冒険者ギルドあり、西と南の交易の中心なので防壁も堅牢です。そして、こことここに、うちと似たような村が3つほどあります」
地図で見ると結構離れているね。
「…………スピカ、頼めるか?」
「は~い。使い魔を飛ばして周辺の地域の情報を探るのね」
「ああ、頼めるか?」
「任せて!」
お母様は鳥系統の使い魔を複数召喚し、各地へ飛ばしました。
「村長、今夜は一泊させて貰えるか?」
「ええ!もちろんですとも!ゆっくり休んで行って下さい!」
こうして、シオン達は一泊していく事になった。そして次の日─
「何をされているのですかな?」
朝早くにシオンが村の中央で何かをしていた。
「あ、おはようございます。この村に結界を張ろうと思いまして」
シオンは土属性の魔法で台座を作ると、魔物の魔石から作ったクリスタルの宝玉を乗せて魔力を込めた。
『結界の範囲は村の外の田畑まで』
また囲まれて籠城する事になると食糧の問題が出てくるので、村の外まで結界を拡げた。
「す、凄い!貴女様は聖女様でありましたか!?」
「いいえ、ただの冒険者?ですよ?」
何故か疑問系のシオンだった。
「あっ!ちょうど良い所に!」
「お母様?」
「…………ちょっと、周りには聞かせたくない話があるの。村長、よろしいですか?」
スピカの様子からただ事ではない雰囲気を感じた村長は、言われるままに着いていった。
「村長殿、きたな。それにシオンも」
グリーンウッド家の借りた家で、村長を交えて話し合いが行われた。
「何かわかったにでしょうか?」
「ええ、使い魔を放った所、かなりまずい事になっているわ」
お母様は地図を指して説明していった。
「この周辺の村は、すでに全滅していたわ。それと、街道沿いにある街『イーグル』も魔物に襲われていたわ。今はまだ持ちこたえているけれど、城壁もヒビが入りいつ崩れても遅くない状態よ」
!?
「そこまで魔物が………」
カストルは手を顎に当てて考えていたが、ふと気付き顔を上げた。
「これは…………戦争だ!侵略されているぞ!?」
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