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ランジェリーショップ

レゴちゃんに癒やしてもらってから数日後。

ついに週末である。


「お嬢様はやはり白が似合いますね」

「お肌の色からするとこの淡いピンクも」

「ええほんと。こちらのアクアブルーだとまた……」


おれはいま、街にある下着屋さんにいます。

コルセットやパンツが華やかに並んでて目のやり場に困ってます。


予約していたせいかスムーズに試着室みたいなとこに通された。おれはスリップ姿で椅子に座り、髪の枝毛を探す作業に忙しくしておく。そんなおれを置いて、ダンドワさんとラデュレさんバルベロさんトリオが下着をつける本人より熱心に選んでくれてた。


可愛い下着買うぞー!って気合い入れてきたけど思ったより下着屋って恥ずかしいな。


「ではお嬢様、ご試着しましょうか」


ダンドワさんに促されて上半身はだかになると、スタッフさんがさささとやって来てコルセットを着つけてくれた。前屈みになってとか腕を上げてとか指示され「失礼します」の一言のあと、おっぱいを鷲掴みにされてカップに詰め込まれた。


「いかがでしょうか」

「まあ!可愛らしい!」

「カエノメルお嬢様はレースがお似合いですね!」

「ピンクもぜひ!」


ニッコニコな三人につぎから次に候補のコルセットを持ってこられ、おれもだんだん楽しくなってきちゃった。うむ、白もいいけどブルーも可愛い気がする。これは悩ましいぞ。


うんうん唸ってると別のスタッフさんがダンドワさんの元へやってきて何事か耳打ちした。そしてダンドワさんがおれの横に来る。


「お嬢様、ローズマリー様がいらっしゃっているそうです。ぜひ一緒に下着を選びたいから別室へとのお誘いでございます」


刃丞が?

ここは貴族がくる下着屋だけど、高位貴族がくるランクではない。あくまでおれのお小遣いで買えるお店なのだ。なんでいるんだろ。


でも対外的に公爵令嬢のお誘いを断れるわけはないので、急いで脱いでた服を整えて別室へ向かう。

おれが通されたとこから二つとなりの部屋をノックする。


「失礼します」

「メル! いい偶然だったわ!」


すごい歓迎された。パンツ姿の公爵令嬢に。


「なんて格好ですの……」

「パンツ選んでたのよ。コルセットは行きつけの所で型紙があるから」

「そもそもどうしてこちらに?」

「前にメルが下着のこと気にしてたじゃない? 手頃で可愛くて綺麗に見える下着を扱うお店を探してたの。ここで五軒目なのだけど、まさか会えると思わなかったわ。もう決めたのかしら?」


なぜかおれじゃなくてダンドワさんたちに聞く刃丞。なんでだ。


「あら、納得のいかない顔ね。だってメルは決められないでしょう」


ぐぬぬ。その通りでくやしい……!

しかし下着をどう選べばいいかわからないのも事実。


「だからいっしょに選びましょう」

「よろしくお願いします!」


ファッションリーダー感のある刃丞もいっしょに選んでくれるなら心強い。


「まずは色から決めましょ。つぎは形と飾り」

「はい!!」


おれより力強く返事をする三人とともに、それからはガンガン下着の試着を繰り返した。




紅茶うまー。おれはパンツ一枚になって紅茶をのんでる。


「レースはボリュームがないほうが」

「そうね、でも全体にあるのは可愛いわ」

「わたくしは刺繍のものもお似合いだと」

「あの花のですよね、わかりますわ」


ずーっと女性方が話し合ってんの。ぜーんぜん決まる気配なし。そこに自然とまざってる刃丞はなんなんだよ。前世で女子とデートしまくるとこんな感じになるのか?


「メル、予算はどうだったかしら」


急に話をふられてあわてて答える。


「あら、これはちょっと足りないわね」

「それではこちらでしたら」

「そうね、刺繍は小さくなるけれど、メルに似合ってたわ」


「カエノメルお嬢様、こちらはいかがでしょう」


ニコニコ顔のメイドさんたちがひとつのコルセットを差し出してきた。ピンクの生地に薄いレース、小さな花がサイドに刺繍されて真ん中には大きい花の飾りがある可愛らしいコルセットだ。


「可愛い」


素直に可愛い。こんなん女の子がつけてたらドキドキする!

マジマジとしてみてからみんなの顔をみる。全員が微笑ましげにおれをみてた。みんなが選んでくれたっていうのもジワジワ嬉しくなってきた。


「これ、買います」

「素敵なのが見つかってよかったわ」

「ありがと」


小声で、でもしっかり刃丞にもお礼を言えた。

その後はスタッフさんに細かく調整をしてもらい、後日うちに届けてもらうことになった。


大事にするぞー!

ひさしぶりの日常回

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