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パーティはなかよしと

ごたごたしたものの、おれの力で解決できるものが少ないまま新年度から一月が過ぎた。

おれはいま真剣に授業を受けていた。


「……というわけですから、ダンジョンではパーティの役割はしっかりと決めることが大切です」

「はい! 先生!」


ビッと手を上げて質問をする。


「カルダモン嬢」

「回復役がいない場合はどうすべきでしょうか!」

「その場合はサポート役、それも中距離が担うと良いでしょう。また回復役が倒れたときの退路確保の方法は常に考えておくべきですね」


ふむふむふむふむ! ノートにしっかり書き込む。

なにせ来月はいよいよB組がダンジョンへ遠征するのだ。これだよ、待ってたよ!


「では午後の授業では実際にパーティを作って模擬戦をしていきましょう。では良いお昼を。ごきげんよう」


先生が教室からでていくと教室の空気がゆるんだ。

となりの席でレゴちゃんがにこにこ言ってきた。


「カエノメルさん張り切ってますわね」

「ええ、以前から行きたくて仕方なかったんです。だからとても楽しみです!」


具体的にいうと前世を思い出したときからだ。

パーティ組んでダンジョン攻略とかやりたくて仕方ないやつ!


Bクラスの班分けは生徒が話しあいで決めることになってる。来月の本番までに何度か班を作って相性をみていくんだ。各々の動きとか考え方とかを考慮して四〜五人一組の班をつくる。


すでにさっそく班分けのことであちこちで話し合いがされている。やっぱり仲の良いやつらで固まるのがふつうだね、仲いいほうが動きやすいし。


「ふふっそうなのですね。あ、あの……そのときはご一緒の班になりましょうね」

「もちろんですわ! ぜひお願いします!」


んひゅぅううう!レゴちゃんからお誘いしてもらった!

おれは喰い気味で了承する以外ない。レゴちゃんはポっと顔を赤くしてふふっと笑った。

抱きしめていい空気かな!? わからーん!!


「んまあ! ビルン様たる方がまさか田舎男爵家とお組になりますの? わたくしたちのパーティのほうがよろしいのではないかしら」


ラレールさんがおれの背後で威圧をかけてくる。が、おれの名前でてないし振り向かなくていいよね……?


でもラレールさんの言うことにはちょっと同意してるところある……おれと比べたらラレールさんのほうがしっかり攻撃魔法使えるし魔力も多い。


(うう、レゴちゃんの成績に響くし)


今回ばかりは身を引くべきかもしれない。

ふうと息を吐いて振り向こうとしたときレゴちゃんがおれの膝に手をおいた。


「いいえ、わたくしはカエノメルさんとパーティになりたいのです。貴女とではございませんの」


レゴちゃんがいつになくキッパリと断った。


「んなっ……後悔しますわよ、その方の攻撃魔法は見たことありませんでしょう!?」

「わたくしが使えます。ダンジョン攻略に必要なのは攻撃だけではないと、さきほどの授業でもならいましたわ」

「……ッま、まああと一ヶ月もございますもの。いつでもいらしてくださいね、ビルン様」

「お待ちしてますわ」

「ラレール様になさってくださいませ」


振り向けなかったから確認してないけど、どうやらラレールさんの取り巻きもいたみたいだ。ツカツカと立ち去る音がした。


「レゴ様……よろしかったのですか?」

「はい。わたくしはカエノメルさんが良いのです」

「レゴ様ぁあ!」


下心もなく抱きついた。ありがとう!なんていい子なんだ……好きになるぅ!


「……!?」


レゴちゃんがほっぺをスリスリってしてくれた!

や、やわらかぁい……。体を離すと両手で両手を包まれる。


「ふふっよろしくお願いしますね」

「はひぃ」


魔性かな? レゴちゃんは魔性の女になってきたのかな?

レゴちゃんの新たな魅力におれは興奮でふらふらしながらテラスへ向かうことになった。




午後。

校庭にあつまった我々Bクラス。


「では皆さん、班をつくってみましょう」


先生のことばで班のみんなが仲間の近くへと動き出すなか、おれは気づいてしまった。


(ロベール……!)


男友達とかいるのかと思ってたけど、その場でぼんやりしてるところをみるとまだ誘われてないらしい。よかった……!


「レゴ様、誘いたい方がいるのですがよろしいですか」

「ええ。どなたですの?」

「ロベール様です。まだ他へのお誘いが確約されてないみたいなんです」

「まあ! でしたらお声かけにまいりましょう」


快くレゴちゃんが言ってくれたのでおれたちは手を繋いでロベールのところへ。


「ロベール様、ごきげんよう」

「ああカエノメル、ベルン様も。もう班がつくれたのかさすがだ、ぼくは誰と組むべきかさっぱり検討がつかない、石が相手ならば最適な相手を決められるのに」

「ロベール様、まだ班が決まってないのならわたくしたちとはいかがでしょうか」

「……いいのか?」


目を大きく開いてぽかんとしてる。


「ええ、わたくしたちお友達でしょう? それにロベールの石の知識はぜったいに必要だわ!」


ダンジョン探索では鉱石掘りとかしたいじゃん!

仲良くてしかも石に詳しいやつなんてすげー頼りになる。


「カエノメルさんのご友人ならわたくしも仲良くしたいですわ」

「……よろしく頼む」


おれたちはがっちり握手をした。


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