格段の進歩 2
続きです。
10月3日(火) の続き
さて、朝寝坊をしてしまった秋野のもとに再び将棋仙人が降りてきました。
「どうじゃ?ハム君には勝てたかの?」
「はいっ。10枚落ちハム君には勝てたんですが、9枚落ちハム君には夜中までかかってやっと1勝でしたー。」
くたびれ果てた私を見て、よしよしと頷いた将棋仙人は、「勝てたのなら良かった。勝って相手を詰ませることを覚えるのが大切じゃ。」と優しく言ってくれたのです。
「よし。それではハム将棋から何を得ることが肝要かを教えようかの。」
あれ? 平手までレベルを上げていって、勝てばいいんじゃないの?
《将棋仙人の教え 3》
★ 王将を最後までキッチリと詰ますという事が出来るようになる。
★ 駒を損しないという判断が出来るようになる。
これはよくわかった。角に駒を取られて、自分の駒に攻撃される悲哀といったらなかった。王将を詰ませるときも詰将棋のように、攻め手の駒の両方を利かす逃がさない方法を考えるようになった。
★ まず飛車と角を、竜と馬に成ること。(ひっくり返って強くなるやつだね)
とにかく最初はこれを目指すこと。
10枚落ちは簡単だが、相手の駒が増えてくると難しくなる。
そこで、歩・銀・桂を使って(犠牲にして)
竜や馬を成りこむことを考える。
★ 竜と馬は強力な駒だ。この2つの駒で王様を攻め立てること。
その他の駒で攻め立てても結局は息切れする。
この事がわかるようになると大局観が身につく。
ダダダダッダダァーーーン、チャラリン。
【秋野は『ハム将棋の極意』を手に入れた】
パソコンが、急にエネルギーチャージをしたように輝き始めました。
おおーーーっ、なるほどー。
あれこれと考えている私を眺めなから、将棋仙人は天界に帰って行きます。
「頑張れよぉー、また何かわからんことがあったら何時でも聞いてやるぞぉーー。」
ふふ、空からまだ叫んでる。なんて親切なんだろう。ありがたいなー、感謝感謝。
なろうのホームぺージには、今日も応援メッセージが届いていました。
秋月忍さんからは、ゲームのことだけでなく有段者の旦那様からのアドバイスも入っていたのです。
☆彡『将棋は守るより攻めろ!』攻め続ければ負けない。
☆彡美濃囲いと矢倉が初心者向きだ。
このアドバイスはありがたかったです。
昨夜、悩んだのが最初の一手でした。私が勉強した居飛車相がかり戦法をすると、攻めることに夢中になって気づかないうちに相手の角に懐に攻め込まれて撃沈ということもしばしば。
矢倉というのが「入門書」の最初の辺りに載っていたので、まずはそれから覚えることにしました。
「相飛車相矢倉戦法」
・ じっくり戦う人向き。
・ 上部からの攻めに強い「矢倉囲い」に玉を入れる。
・ 矢倉囲いで一番玉が安全な位置は、先手が8八、後手は2二である。
今までは、自陣の武将たちが動くのに邪魔なので、歩をぶつけて相手に取ってもらおうかなぁなんて不届きなことを考えていました。
この矢倉をじっくりと考えると、敵の槍や鉄砲が当たらない盾なんだということがよくわかります。
歩を盾にして、ジリジリと銀や金が上がっていくのです。
角筋を断つのに歩を使います。これが捨て身の歩にならないように、すぐうしろに金銀が守るんですよ。
これは、相互助け合いの精神ですな。
この戦法を何回も繰り返して覚え込みました。
ドリルをして、もう一度「一手詰め」を全部解いて、そうしてハム君に対峙したのです。
まずは矢倉の組み方を覚えるために、10枚落ちハム君に当たってみました。
そうしたら、70手で勝てたのですっ。
昨夜とは雲泥の違い。戦い方を覚えた武将になった気分でした。
次に「じっくり考える。角筋を読む。角と飛を早く馬と竜にする。駒損をしない。」ということを念頭に置いて、9枚落ちハム君に挑みました。するとなんと初回に42手で勝てたのです。
ちょっとこれ、すごくないですか?!
私は天才かも。
今日はこの後、9枚落ちハム君でしばらく戦って、この戦法を覚え込んでいく予定です。
そして今週末には・・・ふふふふふ、私を笑った旦那様に一泡吹かせてやるっ。
将棋が面白くなってきました。