「始まりは突然に」エルミナpart
書き慣れてないから、少しわかりづらくなっております
暗い部屋の中、一人の少女と一人の少年
「うっ…ううっ…ああああああああああああああああ」
彼女、そうエルミナはその場に泣き崩れた。
まるで空が黒い雲で覆われ大粒の雨を降らすかのように…
外は大雨だ。
この国は彼女の感情によって大きく左右される
彼女が笑えば晴れ
泣けば雨
不機嫌であれば雷鳴が鳴り響き
もやもやしているときには雲がかかる。
そしてたまに彼女の感情に反して雪が降ったりする
今目の前にはエルミナが懸命にヒールをかけたのにも関わらず死亡した少年
中田恭矢が倒れている。
なぜ倒れているのかというと、それはご想像におまかせします
「どうして…あなたでさえも私を置いていってしまうの?…あっ」
エルミナの前にいた恭矢は消えかかっていた。
今の精神的に危ないエルミナに追い討ちをかけるかのように
「やだ、死体でもいいの…だから、消えないで…消えないでよっ!いやあああああああああああああああああ」
絶叫が部屋の中に木霊する…
恭矢は消え、エルミナは泣く。大粒の涙を流し。
雨音が窓を叩く
すると不思議な事を口走る
「…あれ…どうして私泣いているのかしら。外、大雨だわ!大変」
エルミナはその場から立ち上がり、去っていった…
どうしてエルミナの記憶から恭矢が消えたのかはわからない
だがこの難題を乗り越えなければエルミナと恭矢は会うことすら難しいだろう
死んでしまったら初対面に戻るのだから…
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エルミナの部屋にて
「この本…なにかわかるかしら」
本棚から本を取りだし、それを読み始めた。
『昔から、ユークリシア一族は自分の範囲内の国の天気を感情によって左右させる能力を持っている。それでいて』
「………………」
『ユークリシア一族に会い、死んだものはこの世の記憶から抹消される』
「…………………………」
『抹消される対象は』
「………………………………………」
『代々エルミナに会ったものである』
「…………………………そうなのね、私がいるから…」
本を閉じ、ベットの上に転がった
そのまま左へゴロゴロ右へゴロゴロ
「もう、イミワカンナイ」
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今更だが彼女はエルミナ・ユークリシア、王族である。
白髪碧眼で肌は雪を欺くかのように白くきめこまやかで、
スラッとした理想の少女である
精霊を飼い、魔法を使う精霊術師であるが、実力はあまりない
魔法の使い手といった方が正しいだろう
適正は水(熱)である。
これから彼女が災難に巻き込まれることは知らず、日々を過ごしてきた
「「始まりは突然に」」
語彙力…
次回は未定