高峰洸哉2.ライブに行くぞ1
かなり前に書いたものですが、
データが出て来たので、
手直しして投稿していきます。
「ねぇ、ライブって何時から?」
駅までの帰り道、美乃はオレを見上げて聞いてきた。
「あー、6時からだけど?おまえホントに大丈夫かよ?夜出れんの?」
まぁ、遅くなる分にはオレが送ってやるから、危なくはないだろうけど、親がいい顔するわけないよな、女の子だもんな。
オレがそんなことを思っていると、美乃は、
「だぁーいじょうぶだって」
と、軽めに、だけど結構キッパリと言った。
ダメなことはダメと言う美乃だから、ホントに大丈夫なんだろう。
そんなことを思っていたオレの耳に変な言葉が飛び込んできた。
「うわぁ、お似合いの2人」
とか、
「すっごい美形カップル」
とか......。
初めのうちオレは、オレ達のことだとは思っていなかった。
けど、周りにカップルらしい人影がなかったんで、オレ達のことを言ってるらしいと、気づいたくらいだ。
確かに美乃は“氷の美人”なんて呼ばれてるくらいだから、美形とか言われても問題ない。
ただ問題なのは、オレだ。
オレはカッコイイと言われたことがない、モテた例もない。
まぁカッコワルイと言われたこともないから、ごく普通なんだろう。
それに一緒にいる美乃だって、オレの容姿には一切触れない。
そんなオレ達を見て、そんなことを言う人の気持ちがわからない。
それに、事実とは大きく異なっている。
だから、
「なぁ、今の聞いたか?」
なんて言いながら、オレは吹き出すのを堪えている。
「今のって?」
美乃は何のこと?って顔でオレを見てる。
「だから、今すれ違った子達の会話。笑っちゃうよなぁ、オレ達が似合いのカップルだってよ。オレ達親友だっつーのになぁ」
正にオレ達は親友だ。恋人とは違う次元で成り立っている関係なのだ。
笑い出しそうなオレを横目に、美乃はそんなのどうでもいい、というようなカンジの相槌を打った。
駅に着くと、オレと美乃は左右に別れる。ホームが別なのだ。
「じゃあ、5時にココな。遅れんなよ、美乃」
オレが言うと美乃はわかってるわよって顔をして、
「そっちこそって、なんでココ?」
と聞いてきた。
「ライブハウス分かりにくいんだよ、場所が。だからココな」
たぶん美乃はライブハウスの位置関係のことを言ったのだろう。
オレが乗る電車の方向にあるからだ。
もっとライブハウスに近くの駅でいいんじゃないの?ってことを言いたかったのだろう。
イヤ、それでも良かったんだけど、ただそっちの駅は人の多い駅だから、会えないかもという、可能性を考慮しただけだった。
美乃が変なのに絡まれても困るしな。
それなら、多少オレの移動距離が増えるくらい、どうってことはナイ。
オレはじゃあな、と美乃を振り向き駅の階段を駆け上がった。
ホームに出ると、向かいのホームに美乃を見つけ、手を振った。
美乃は恥ずかしそうに小さく手を振り返してくれた。
そんなにオレと知り合いだと思われんのが、ハズかしいのかな......。
毎日更新予定です。
よろしくお願いします。




