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序曲  作者: 若輩者のねこ
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序曲

本を書いてみよう。突然そんなことを思った。誰かの助けになりたいとか、生きた証を残したいとかそんな高尚な理由ではなく ただ書いてみようと思った。 

齢19。まだ人生の序章もいいとこだが、それなりに考えて生きてきたのだから。

 私より幼い者は一つの価値観として、先輩方は若輩者の嘆きとして受け止めてほしい。

 私はそれなりに裕福な家庭に生まれ、いい親に育てられてきたと思っている。

それは幸福なことであるがそれとは別に、私個人としてはどうにも生きにくいと感じていた時があった。

 一つ目の人生の転換期はまず間違いなく小学校だろう。私には幼馴染が数人いる。

その中の一人は勝手気ままな振る舞いが多く周囲の人間も辟易しているように見えた。

そしてそのカレと私には共通点があった。それは同学年でたぶん二人しかいない一人っ子で左利きということだった。

 ある日カレがいつもの発作じみた言動をしたとき友達が「あいつマジで自己中だよな。一人っ子って多いらしいぞ」と言っているのを耳にした。

「あいつのように思われたくない」そんな黒い燭光が心に灯った。のちの私はこれで高校2年生まで苦しむこととなるのはまた後で書こう。

 それから私は自分の意見を飲み込むことが多くなった。それは中学生になっても変わらなかった。

地元の中学校に進学し、新しい友達が既知の仲の友達に加わった。何の因果かカレとは同じ部活になった。

幸いクラスは違ったが。

 中学校一年の時初めて彼女ができた。告白をされたことはあったが恋愛というものが何かわからなくて小学校の間は誰とも付き合ったことがなかった。正直好きだったのかすら怪しいがそこは中学校バフとでもいうのかみんな恋愛に憧れていたのだ。かくいう私もその一人だった。

 もともと私は男女という関係をそこまで気にしない人間だった。故に思春期特有の女子と話すのが緊張するといった面倒な疾病に悩まされることはなかったが、ある意味男子からは女好きだなんだといじられた。

 今思うとまったくもってその通りなのだが当時はまだそれが何か恥ずかしいことのように思えてしまった。そういうものなのだ。

もちろんそのいじりをしてきた先駆者はカレだ。あろうことかそれを同学年のいろんな人に言いふらされてしまった。あーはずかし。

 そのころからだろうか。カレは強い者に媚びを売り、自分より弱いと思ったものを見下すようになった。だが少なからず残っていた良心なのかはたまたそんな勇気を持ち合わせていなかったからかわかりやすい嫌がらせはしてこなかった。まあほかのところで問題は起こしたものの、あくまでこれは私の物語でカレを第二の主役にするつもりは毛頭ないのでここでは書かない。あいつにもプライベートはあるからね。

 そんな状況は卒業するまで続いたがほかに信じれる友達はできたし、新型コロナウイルスという変数はあったが今思い返してもいい思い出のほうが多い。そんなこんなで時は流れ高校生になったのだがひとまず今日はここで終わらせておこう。

 

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