タキミとサキナ
オウガとサキナは黙りながら王都に戻り、レジェンドブレイズにまでつくと中に入る。
「あ、オウガさんにサキナさん!お帰りなさい!」
ギルド レジェンドブレイズの中で待っていたタキミがサキナに近づき、抱きついてきた。サキナは近づいてきたタキミを強く抱きしめた。
「ど、どうしたのサキナさん?私何かおかしいこと」
「タキミ。急な話だけど私の妹にならない?」
「ん?なんで?私にはカナカってお兄ちゃんが」
タキミがそこまで言うとサキナはタキミの顔を見て
「いい?これは真面目な話。だから聞いて。ね?」
「う、うん。どうしたの?」
「カナカは、あなたのお兄さんは遠いところに行ってしばらく帰ってこれないらしいの。だからしばらく頼むって言われたの」
サキナはタキミに真剣な顔でいい、オウガはその言葉を近くで聞いていた。あの時、カナカを殺させずにいれば、と今でも悩んでいた。
「お兄ちゃんが?お兄ちゃんと会ったの!?どこで!私が迎えに」
「だめだよ。タキミには心配をかけたくないって言ってたんだ。だからしばらくは妹のことを頼むって」
「そ、そうなの?でもだからってそれと私が妹になるのって何か関係が」
タキミが喋っている時に、サキナはタキミに
「関係はないかもしれない。妹になるのがいやならそばにいてくれればそれでいいわ。私はカナカにあなたのことを頼まれたから責任をとる必要があるの」
「せ、責任?お兄ちゃんはそんなにサキナさんのことを信頼していたの?」
タキミはサキナの言葉を聞いた後、少し黙ったかと思えば
「わかった。私、サキナさんの妹になる」
「いいの?私が姉になっても」
「うん。サキナさんは強いし。それにお兄ちゃんがサキナさんに頼んだならその人を信用するのは当たり前だよ。レジェンドブレイズのみんなはいい人ばかりだから疑ったりはしないよ」
タキミはサキナに言った後、またサキナはタキミを強く抱きしめた。
サキナとタキミの会話が終わるとオウガはサキナとタキミの話を聞いて号泣していたガイに話しかけた。
「う、う、う!なんて。なんて泣ける話なんだ。俺ぁ!俺ぁ感激で涙がとまらん!いい人の泣ける話ほど泣けるもんはない!」
「ガイ。泣いてるとこ悪いけど留守番お疲れ様」
「あ、マスター。だ、大丈夫だったよ。マスターもお疲れ様」
ガイは泣きながら言うとオウガはガイにある人のことを聞いた。
「アキカのこと見てない?僕らは悪魔の森に行く前にわかれたんだけど」
「ん?アキカ殿ならみてないよ。どしたの?」
ガイは涙を目からこすりながら、オウガに聞いた。




