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一般白髪ロリータでも頑張れば魔神殺せる  作者: 輪舞曲
第1章 崩壊し始める世界 第二幕 東京の楽園
38/40

再会 1

これ投稿するよりも先に前日譚的なやつ投稿すればよかったなぁ……


「なあ、そんなに避けなくてもいいじゃないか」



 ヘリの中で、土村が困り顔でそう言う。



「弟を……家族を傷つけるような人と馴れ合うつもりはありませんので。貴方についてきたのも、二人がついて行きたいと言ったからです」



 瑞樹はそんな土村を冷たく突き放す。



「はぁ……木更津、こういう時ってどうすればいいんだ?」


「いや、俺に聞かれてもわかりませんよ……土下座でもしたらどうですか?」


「えぇっ……」



 土村は木更津の答えに、大きく落胆したようだ。肩を落として、額に手を当てている。



(そういえば、この人のステータスはどんな感じなんだろうか。見てみるか。【強化解析】)




 ーーーーーーーーーーーーー


 名前 土村 庸一  ボス討伐回数:1


 性別 男     Lv.46


 体力 232

 筋力 265

 耐力 259

 敏捷 249

 総合 1781


 SP 2


 スキル

 固有 【瞬閃】


 主要 【身体強化Lv.3】

    【徒手格闘術Lv.1】



 ーーーーーーーーーーーーー



(やっぱり、ボスを倒していたのはこの人だったか……!それにしても、この【瞬閃】ってのは何だ……?恐らく俺が受けたのはこれだろうな)




 ゴオオォォォォォォォォ



 その時、外から空気を震わせるような轟音が聞こえた。



「ねえ、今、何か窓の外を通ったよ」



 窓から景色を眺めていた優姫が、ふとそう口にした。



「ああ……そういえば、そろそろか」


「ちょっと、どういうことですか?」


「ワイバーン、ってのは知ってるか?」



 ワイバーン。確か、空を飛ぶ竜だっけか。



「ええ、まあ一応。飛竜のことですよね」


「どうやら、魔族側の航空戦力はそのワイバーンらしいんだ。時速にすると、平均で300kmほど出ているらしいから……このヘリだと追いつかれるな」


「え?それって……追いつかれたらどうなるんですか?」


「ワイバーンの攻撃方法は口から炎を吐くことで敵を燃やし尽くすといったものらしいんだが……このヘリに直撃したら、運が悪かったら墜落するかもしれないな」



 土村は平然とそう告げる。



「……冗談ですよね?」


「いや、本当だ。だから、護衛のために、F15を2機つけてもらった。それがさっきの音の正体だな」


「大丈夫なんですか?」


「まあ、親玉のワイバーンロードさえ出てこなきゃ大丈夫だろ。それに、ワイバーンロードですら時速400kmくらいしか出ていないんだ。F15は囮の意味もあるな」


「土村一佐。もうすぐで中央区に入ります」


「お、もうそろそろだな」



 中央区か……昔あの辺りに住んでた時に、銀座や東京駅に行ったな、懐かしい。



「えっと、俺たちはどこに行くんですか?」


「ああ……言ってなかったか。グランデヒルってのは知ってるよな」


「確か……去年に完成した高層ビルですよね。テレビでも取り上げられてた記憶があります」


「そうだ。その建物は、今『桐生グループ』っていう会社の所有物になっているんだが……そこの会長さんの元に連れて行くっていうのが任務の概要なんだ」



 桐生グループ。日本どころか、世界でも有数の財閥だ。医療関係から映画や交通機関まで、幅広く事業を展開している。



「何で、そんな凄い人が俺たちを……?」


「さあな。それはよくわからん。………だが、お嬢さんのその様子を見るに、君の姉は何か知っているんじゃないか?」



 土村にそう言われて、優は瑞樹の方に目を向ける。


 瑞樹は、冷や汗を浮かべて、青白い顔をしていた。



「瑞姉、大丈夫?」


「え、ええ……問題ないわ」


「そっか……」



 そういえば、瑞姉はさっきも真剣な顔で何か呟いていたし、事情を知っているのかな。


 聞こうかと思ったが……様子を見るに聞かない方が良さそうだ。まあ、後で聞けばいいか。



「お、見えてきたな」


「わあ、凄い大きいよ!」



 優姫が声を上げる。


 優も、それにつられて窓の外を見た。



「確かに、デカイな……」



 小学校低学年の時に行ったクアラルンプールのペトロナス・ツインタワーのような巨大な二つの建物。


 テレビで見るのと、生で見るのではやはり迫力が違う。



「あのビルのヘリポートに降りる予定だ」



 ビルの屋上は円状になっており、かなり広い。このヘリでと十分に着陸できそうだ。



(さて、俺たちを呼んだ会長とやらはどんな人物なのか……)



 ヘリは、グランデヒルのBタワーの屋上のヘリポートに着陸した。




  時は遡り、十数分前


  グランデヒル タワー 62階



 貴賓用のBタワーの62階。そこに、二人の人物がいた。



「それで?今日はどのような御用で?」



 椅子に座り、肘掛けに肘を置いた状態で、嘲るような笑みで会長である女は言う。


 対して、女の向かいに座る、まるで平安時代の貴族のような、壮年の痩せ型の男は女の態度に憤りを見せる。



「貴様……その態度、余を愚弄しているのか?」


「フッ、今の時代にもなって一人称が『余』?古いんですよ、義熙叔父さん」


「………まあ、それについては良い。今日はな、前々から話している────」


「前と同じ、当主は自分だ、ってお話でしょう?」


「!……わかっているじゃないか、我が姪よ。700万年続く伝統として、当主の約98%が男だ。このような事態になったなら、尚更、余が当主となるべきであろう」



 義熙と呼ばれた男の言葉に、女は深いため息を吐く。



「私がその2%に入ってるってだけの話だろ?古臭いんだよ、あんたも、ジジイどももな」


「………!!ぐっ、ぬぅぅ……!!」



 義熙は余りの屈辱に顔を歪める。



「ぐぎぎ……!!………まあ、よい!今日は、最後に通告しに来たまでよ。貴様の首が、兄上の墓に飾られぬように祈っておるぞ」


「やれるもんならやってみろ。自分で立ち向かうこともできないくせに。ああ、悔しかったら魔族に頼ってみればどうだ?話くらいは聞いてもらえるかもしれんぞ?」


「ふん!」



 椅子を蹴り倒すと、義熙は退室した。



(師団長の実物を見たことはないが……東京を包んでいるこの気配、おそらくはわざと発しているな。力を抑えているとしても……十分に勝てる。問題はないな………ああ、そういえばそろそろ二人が来る頃か?)





  そして、現在。


  グランデヒル Aタワー 66階



 赤く塗られた大きな扉の前に優たち5人は立っていた。


 目の前には、スーツをぴっちりと着こなした初老の紳士らしき男がいた。



「皆様、お越しいただき誠に有難う御座います。この奥で、会長がお待ちです」



 男は深々と頭を下げて、扉を開けた。



 ギィィィィ……



 不気味な音を立てて、その大きさもあってか、ゆっくりと扉は開く。



「………?」



 目の前に広がっていたのは、赤いカーペットの道で、その先は暗闇だった。


 何も見えない。一体、何があるというのか。



「よく来たな」



 暗闇からする女の声。あれ、この声は……



 ボオオオッッ



 燃えるような音がして、カーペットの道の両側の空中に炎球が出現する。


 それによって、暗闇が灯された。



「!!あんたは───」



 灯された先にいたのは、豪華な椅子に座った長い黒髪の女。


 俺は、いや、俺たちはこの人を知っている。


 優の言葉は、瑞樹によって紡がれた。



「姉さん………」


「8年ぶりだな、お前たち」

(書くことがないので)うぉーー!!

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