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一般白髪ロリータでも頑張れば魔神殺せる  作者: 輪舞曲
第1章 崩壊し始める世界 第二幕 東京の楽園
32/40

協力

お久しぶりです。私情により大幅に遅れてしまいました。

「豪華客船でのクルーズ?」


 瑞樹は目を丸くしてそう言った。


「ああ、来週からな。優菜と理斗君も一緒だ。ただ、お前達は留守番だがな」


「優菜叔母さんに、理斗叔父さんも?父さん達だけ狡いなぁ……」


「まあ、今度連れて行ってやるからそう拗ねるな」


「ほんと?約束だよ?」


「ああ、約束だ」


 瑞樹の父ーーーー天上 優作は、そう言って、瑞樹の頭を撫でる。


(賢い子だが、まだまだ子供だな)


「大丈夫だとは思うが、優や優姫はまだ小学生だ。父さん達の代わりに、守ってやるんだぞ」


「うん!私達()()()優と優姫を守るよ!」




「ぁ………」


 気がつけば、もう朝のようだった。カーテンの隙間から光が差し込んでいる。


(また、この夢か……)


 あの時、私がーーーー



 さて、昨日決めたように、俺と吉田さん以外は2人1組で行動することになった。


「きょ、今日はよろしくお願いします……」


「君となら私も安心だ」


 俺は血月さんと浜野さんの二人と組むことになった。レベルの高い人と低い人のペアなので、吉田さんがレベル1の人二人と、田村さん、三鷹さんの二人は一人ずつ、瑞姉が優姫と組んでいるので、俺は二人と組むことになった。

 ただ、全員で外に出る訳ではない。吉田さんのペア、瑞姉と優姫は小学校での留守番である。


「俺も二人を完璧に守れるという訳ではないので、警戒はしておいて下さい」


 俺はまだ大丈夫かもしれないが、二人はモンスターの奇襲を受ければ死ぬ可能性が高い。釘は刺しておくべきだ。


「わかっている」


「わかりました」


 二人とも納得してくれたようでよかった。


「予定通り、二人にはゴブリンを倒してもらいます」


「……しかし、大丈夫なのか?君がついてくれているのはわかるが、やはり心配だ」


「まあ、二人はトドメを刺すだけで大丈夫です」


 俺がそう言うと、二人は少し安堵したような表情になった。


「あ、いましたね」


 話しながら歩いていると、15mほど先に事前に【遠視】で確認していたゴブリンを見つけた。見つけたのは、商店街の駅から一番遠い、つまり小学校に一番近い区域の鯛焼き屋の前だった。

 都合よく、2匹のようだ。


「えっと、じゃあ俺が一度気絶させます。二人はそこを動かないで下さい」


 俺の言葉に、二人は頷く。それを見て、両足に力を込め、ゴブリンに向かって一気に駆け出す。


「ふッ!」


 短く息を吐くと、右の拳を軽く一体のゴブリンの頭部に叩き込んだ。


「ぐぃッ!?」


 殴られたゴブリンは鯛焼き屋のカウンターに激突した。

 そして、その勢いのままもう一体のゴブリンの頸部に後ろ回し蹴りを入れた。


「ぐっ」


 ゴブリンは耳障りな悲鳴を上げると、そのまま倒れ込んだ。どちらもまだ死んではいないようだ。うん、上手く加減出来たな。


「終わりましたよー」


「も、もうですか?」


「凄いな……全然動きが見えなかったよ」


 二人が驚きつつ近づいてきた。そして、事前に持ってきていた包丁を取り出してもらう。


「これは少し、抵抗があるな……まあ、やらなければいけないのはわかっているが、どうしても、な」


 浜野さんは苦い顔をした。確かにそうかもしれない。俺はいつの間にか、モンスターを殺すことに慣れてしまっていたようだ。俺にはそれが、少し恐ろしく感じた。

 とは言っても、どうやら浜野さんは大丈夫なようだ。既に包丁を持って、ゴブリンの方へと歩き始めている。


「えっと、これはどうすれば……?」


「ゴブリンの額にその包丁を突き刺して下さい」


「そ、そうですか……」


 血月さんはどうやら少し難しいかもしれないな。けど、これが普通の反応なのかもしれない。


「どうしても難しければ、俺が手伝いますよ」


「じゃ、じゃあ、宜しくお願いします」


「わかりました」


 俺はそう応じると、包丁の握られている血月さんの左手首を自身の右手で掴み、ゴブリンの額に包丁が突き刺さるように振り下ろした。

 そして、突き刺さる直前で、右手を離した。


 ドスッ!


「ひっ」


 ゴブリンの体が一瞬痙攣し、血月さんがそれに怯えたような声を出す。


(うーん必要とはいえこんな形でよかったのだろうか)


 そんなふうに疑問を抱きつつも、重要なことを確認する。


「どうですか、レベルは上がりましたか?」


「は、はい、レベルが上がりましたって画面が目の前に出ました」


 ふむ、やはり血月さんの画面は俺には見えない。まあ、見えたら【解析】というスキルの効果が薄まってしまうから、仕方ないだろうな。


「うん、これで大丈夫ですね」


「おおっ、凄いな!本当にゲームのようだ!」


 その時、後ろから浜野さんの興奮したような声が聞こえた。


「レベル、上がりました?」


「ああ、上がったよ」


 このやり方でも二人のレベルが上がった。このやり方が使えなかったら結構大変だったから、有難い。


「では、次のターゲットの所へ行きますよ」


「も、もう行くんですか?」


「ええ、今日はお二人のレベルを3まで上げる予定ですので。何が起きるかわかりませんから、早く小学校に戻った方がいいでしょうし」


「それは……そうですね。分かりました、行きましょう」



 この日、二人のレベルは3に上がった。SPを使って獲得できるスキルとしては、【身体強化】を取得してもらった。

 そして、俺たちは今、商店街を出た住宅街の東端を歩いていた。


「それにしても、天上さんはあれより遥かに強いモンスターと戦っているんですよね?その、怖かったりとか、しないんですか?」


 帰り際、血月さんが俺にそう尋ねてきた。


「確かにそれは私も気になるな」


「あー、確かに怖いですよ。ボスと戦った時は、死ぬかもしれないって常に感じていましたね。でも、ボスを倒せば俺の家族も守れます。それに、恐怖に負けたら死にますから」


「そうですか……貴方は優しいんですね」


「まあ、別に純粋に善意だけで助けたって訳ではないですよ。昔から困っている人とか、おかしいと思ったことを放っておけない性分なんです」


「何だか、君はとても見た目通りの年齢とは思えないな」


「それに、1番の理由はーーーー」


 バチッ!


 俺がそう言いかけたその時、後ろの電柱から大きな音がした。

 咄嗟に振り返って電柱を見ると、電柱の頂点部分が電気を纏っていた。そして、その電流は段々と大きくなっているように見えた。


「……二人とも、念の為後ろの家の敷地に隠れていて下さい」


 バリィッ!!


「ッ、あ!?」


 二人をそう言って隠れさせようとした時、俺の体に電流が走った。


「ファファファ、ま〜ず一人ィ!」


 電柱の上に、電流によって象られた人形が立っていた。

次話を投稿したら不定期登校になると思います(自分のモチベーションによって投稿ペースが変わってしまうので)。

次話1月23日17時ごろ登校予定です。

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