レベル上げ 1
長くなりそうなので分割して投稿します。
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【遠視Lv.1】
遠くの景色を正確に見ることが可能。
正確に見れる最大距離 スキルレベル×100m
ぼんやりと把握できる距離最大 スキルレベル×200m
取得時の消費SPは2です。取得しますか? はい/いいえ
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(これは、思ったより便利かもな)
優は少し考えた後、『はい』をタップする。
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【遠視Lv.1】を取得しました。
SPが2消費されました。
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(さて、後は【雷電の覇者】の詳細を確認しておきたいな)
ミッション:雷電の覇者 の達成報酬として手に入れた固有スキル【雷電の覇者】。
優はステータス画面から【雷電の覇者】をタップし、詳細見る。
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【雷電の覇者】
雷を力で統べる者。
全攻撃に電流・麻痺 効果を付与。
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(ふむ、これは……便利、なのかな?)
どれほどの効果があるのかはわからないが、便利ではあるだろう。
相手の動きを止めることができるのは、強力な手札の一つとなるはずだ。
「うん、今はこんなところかな」
優はそう言って、全ての画面を消した。
「優、持ってきたわよ」
瑞樹が三つの缶詰を持って保健室に入ってきた。
そして、優のベッドの隣まで歩き、それを優に手渡す。
「瑞姉、ありがと。あれ、これって昨日のやつと同じだ」
優は三つの缶詰の内、一つを持ちそう言った。
「今は、食料もあまり種類がないのよ。明日、貴方に付き合うついでに、スーパーから色々取ってくるつもりよ」
「ふーん、そっか。俺は服が欲しいな。今着てるこの服も、血がついてるし」
優の服は、昨日から変わっていない。昨日の戦闘で流した血や、サイクロプスの血が、肩周りや、袖などに付着していた。
「そうね、明日家に一度戻りましょう」
「うん、それがいいかも。まあ、今は服よりも早く食べたいかな」
「はい、缶切り」
「ありがと。できれば開けてきて欲しかったけどね」
「私は貴方の使用人じゃないのよ……!」
「冗談だよ」
優は笑いながらそう言った。
2日前まで当たり前だったその光景は、モンスターだらけの世界で、眩しすぎるほどに輝いて見えた。
ーーーー2022年 4月3日 午前9時
「さて、準備もできたことだし行こう、瑞姉」
優は左肩にギブスを、額に包帯を巻き、『天壊の太刀』と無線を持ってそう言った。既に昨日の時点で、ネットは使えなくなっていためである。
「本当、その見た目と声にはまだ慣れないわ……」
「俺も、手足が短いのが不便だな。まあ、身体能力は前よりも遥かに上がってるから問題はないんだけど。そんなことより、早く行こう」
「行く前に、約束して欲しいことがあるの」
「えー……何?」
「一つ、無茶をしないこと。二つ、危険だと思ったらすぐに逃げること。この二つを約束してくれるなら、行くのを認めてあげる」
瑞姉は俺の保護者かよ……いや、一応保護者だったか?まあいい。ここで約束しないと、外に出れないのは確かだ。
「……いいよ、約束する」
「そう、じゃあ行きましょう」
優は瑞樹と共に、正門から二日ぶりに外へと踏み出した。
はっきり言って、この町のモンスターは相手にならなかった。
ゴブリンは勿論、ゴブリンロードもただの雑魚でしかなかった。15体ほど倒したが、レベルの差もありレベルアップすることはなかつまた。
一度家に戻り、服や食糧を取り、スーパーに向かっている時、グレイスパイダーを見つけた。
「いたな……」
グレイスパイダーは、3階建てのアパートの屋根に、自身の糸で巣を作っていた。
(念の為、確認しておくか。【強化解析】)
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名前 グレイスパイダー モンスターランク:E
性別 男 Lv.48
体力 124
魔力 220
筋力 91
耐力 144
敏捷 197
総合 776
SP 47
スキル
情報
・魔神軍の曹長。
・准尉以上の階級の魔族に従う。
・基本的に、臀部から粘性の糸(強度は〝魔力〟に依存)を出し、獲物を捕獲し、消化液(効力は〝魔力〟に依存)で溶かし捕食する。
・プレイヤーのキル数:376
・プレイヤーによるキル数:0
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(ん……?少し強くなってるな。レベルが上がっているからか?それに、情報欄の表示も変わった)
プレイヤーってのは……人間、のことだったはずだ。つまり、こいつは一体で376人も殺していることになる。
……こいつを殺しても、気に病むことはなさそうだ。
「ふーーーっ……」
大きく息を吸い、右手で『天壊の太刀』を構える。
「優、一人で行くのはやめなさい」
「今の瑞姉じゃ、多分厳しいと思う」
「っ、でも……」
「ごめん」
優はそう言うと、両足に力を込め、グレイスパイダーに向かって駆け出した。
たった2秒ほどで、アパートの付近までの50mほどの距離を縮めた。やはり、ステータスというのは凄い。
(って、感心してる場合じゃないな)
グレイスパイダーに目を向けると、どうやらこちらに気付いたようで、臀部から糸を放出してきた。
優は頭を横にずらしてそれを軽く躱すと、『天壊の太刀』で伸びた糸を切り裂いた。
更に、跳躍し、アパートの2階の廊下に着地する。
死角に入ったことで、グレイスパイダーは動きを止めた。
「ふっ……はっ」
優は三階の廊下に右手の人差し指と中指を引っかけると、日本の指の力で、柵を越え三階の廊下へと登った。
(屋根に登るときはもっと早くしないと攻撃を受けるかもな……左腕が使えれば……いや、この武器なら……!)
優は『天壊の太刀』を構える。そして、鞘の1番上の出っ張りに片足をかけ、その刃を抜き放ち、屋根に向かって振るった。
ーーーーザンッ
鞘から抜き放たれた天の刃は、屋根を切り裂き、その上にいたグレイスパイダーをも切り裂いた。
「ギィィィィッ!?」
グレイスパイダーが耳障りな叫び声をあげる。その隙に、優は屋根の上へと登った。
「よお……」
「ギィィ!!」
グレイスパイダーは優を視認すると、怒りの声を上げた。
優は駆け出すと、一気にグレイスパイダーの目の前まで接近する。
すると、グレイスパイダーは優に糸を繰り出した。
「!ーーーはぁっ!」
優はそれをスライディングして躱し、すれ違いざまに『天壊の太刀』でグレイスパイダーを両断した。
「ギィィ……ィィ……?」
グレイスパイダーはそのまま崩れ落ち、粒子となって消えた。
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初めてE級モンスター:グレイスパイダーを討伐しました。
SPが20与えられます。
ミッション:曹長殺し を達成しました。
達成報酬:敏捷+15
レベルアップしました。
称号【黒と白の混濁者】の効果により、SPを6獲得しました。
『天壊の太刀』の修練度が上昇しました。
基本補正:筋力+260(10↑)
敏捷+110(10↑)
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次話「レベル上げ 2」は1月5日8時に投稿予定です。




