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一般白髪ロリータでも頑張れば魔神殺せる  作者: 輪舞曲
第一章 崩壊し始める世界 第一幕 終末の原点
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世界を渡る者

「ん……」


 目が覚めると、すでに夕方だった。体育館の窓から指す光が赤くなっている。

 どうやら缶詰を食べた後、体育館の壁を背にして眠ってしまったようだ。体には毛布がかけられていた。恐らく瑞姉がかけてくれたんだろう。


「瑞姉、ありがーーーー」


 優がお礼を言おうとすると、瑞樹が自身の方に頭を預けて寝ていることに気がついた。優姫も同様である。

 優姫には毛布がかけられているが、瑞樹にはかけられていない。


「ありがと、瑞姉」


 優はそう呟くと、自身にかかっていた毛布を瑞樹にかけた。


(しばらくは、このままかな)


 そう思い、窓の外から夕日を眺めようとした時、声をかけられた。


「君……ちょっと、いいかな」


 優が顔を上げると、黒いフードを被り、黒いマントを羽織った全身黒尽くめの身長175cmほどの男がいた。


「えーっと、何か御用でしょうか……?」


(何だこの人……全身黒尽くめだし、完全に不審者じゃないか)


 優は男を不審がりながらも、答えた。


「いや、何…….少し、忠告をと思ってね」


「は、はあ……何でしょうか?」


「……今すぐ逃げた方がいい。ここにいれば、死ぬことになるぞ」


「はい?死ぬって、どういうことですか?もし本当なら、何でわかるんですか?」


「信じてくれないなら、それでもいいが……私は忠告したぞ……」


 男はそう言うと、体育館の出入り口へと歩いていった。


(……何だったんだ、あの人……)


「まあ、いいか……」


 そう呟き、体育館の中を見渡す。ふと、隣の人の水の入ったコップが目に入った。


 ーーーーその時、コップの中の水面に、波紋が出来た。


「……?」


 優が疑問に思い、コップをよく見ていると、再び波紋ができた。


(一体なんーーーー)


「ぎゃあああああ!!!」


 外から悲鳴が上がった。

 その悲鳴に、瑞樹が目を覚ます。体育館の中の人々も、窓を凝視する。


「優、今の悲鳴は……?」


「わからない、けどーーーー」


 ドガアアア!!!


 優達から見て右側の体育館の壁が破壊される。そして、壁の崩れた箇所から、巨大な影が覗く。


「ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!」


 巨大な影の咆哮が空気を震わせる。体育館の中に入ってきたのは、一つ目の巨人であった。


「ーーーー絶対にヤバい!!」


(【強化解析】!!)


 ーーーーーーーーーーーー


 名前 サイクロプス モンスターランク:D

 性別 男    Lv.67


 体力 295

 魔力 202

 筋力 586

 耐力 199

 敏捷 204

 総合 1586


 SP 66


 スキル



 情報

 ・魔神軍の陸上兵器の一つ。

 ・東京都■■町エリアのボス。

 ・3時間前、28人のプレイヤーをキル。

 ・2時間前、35人のプレイヤーをキル。

 ・1時間前、5人のプレイヤーをキル。

 ・30分前、2人のプレイヤーをキル。

 ・1分前、プレイヤー『前野 春也』をキル。


 ーーーーーーーーーーーー


「何だよ、それ……」


 優がサイクロプスのステータスに驚愕している間に、サイクロプスは逃げ惑う体育館の人々をまるで蟻のように踏み潰していった。


「ゴォォゥ?」


 サイクロプスの大きな一つの目が、優の瞳を捉えた。


「なっーーーー」


「ゴォォォォォォォォ!!!」


 サイクロプスが雄叫びを上げながら、優の方へと近づいてくる。瑞樹は起きているが、優姫はまだ寝たままだ。


「優、優姫を連れて逃げなさい」


 瑞樹が、優の前に立ちそう告げる。


(怖い、けどーーーー2人は、俺が守るって決めたんだ。守らなくてどうする!)


「いや、瑞姉……俺が戦うよ」


 優はゴブリンロードの石斧を握ると、立ち上がり、サイクロプスへと正面から突っ込む。


「待って優、1人でーーーー」


「ゴォォォォォ!!」


「ふぅっ!」


 優はサイクロプスの膝に石斧を振るう。しかしーーーー


 ーーーーバギィン!!


 石斧による攻撃はサイクロプスの耐力を破れず、石斧は粉砕され、粒子となって消えていった。


「ーーーーえ?」


(いや、そうか!俺の筋力があいつの耐力に全く届いていないからだ!クソッ!不味ーーーー)


「がぁーーーーッ!!」


 サイクロプスの拳が、優の左脇腹に突き刺さった。

 バキバキと骨の折れる音がして、優は壁に叩きつけられる。


「がっ……はっ……!」


(痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!死ぬ、死ぬ死ぬ死ぬ!!)


 咳き込むと、血が口から吐き出る。内臓もかなり傷ついているみたいだ。


「優ッッ!!」


 瑞樹の優の名前を呼ぶ。しかし、優にそんな声が聞こえる余裕はなかった。


「ゴォォォッッ!!」


(死にたくない!!死にたくなーーーー)


 ーグチャッ


 優はサイクロプスに踏み潰され、絶命した。


 ーーーーーーーーーーーー


 プレイヤー『天上 優』が死亡しました。

 よって、固有スキル【世界を渡る者】が発動します。


 最後の願い『死にたくない』より、先程の攻撃で死ななかった場合の並行世界へと魂を渡します。





 ………………ゲームマスターの承認を確認………世界の引力により固有スキル【金剛弁慶】を付与…………魂の渡界に成功しました。



 ミッション:初めての死 を達成しました。

 達成報酬:体力+15 耐力+25


 ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーー


【世界を渡る者】

所持者がn#%4<7で死亡した時、死亡する直前の所持者のn_e4%$〒により、所持者の魂を並行世界へと渡す。


ーーーーーーーーーーーー


次話は12時に投稿します。

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