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世界の敵に憧れて(仮)  作者: 厨二病大学生
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外へ

さて、今俺ができる最大限の自己強化は終わったな。これで外に出る準備は整ったわけだ。

今の時間は昼過ぎだがらすぐ夜になってしまう。睡眠もとらないといけないからできればこのあたりの安全は確保しておきたい、、。


「外に出てみるか。」


正直に言えば少し怖さもある。人が殺されている映像を見たんだから当然だ。だが、生きるため、そしてこの世界を楽しむための第一歩として今から外に出るべきだろう。

そうと決まれば準備をしなければならないな。

今は普段から買いためてある缶詰が棚に入っているが、おそらく食料問題も生まれるだろう。

できれば食料も調達しておきたい。


「一番近いスーパーを目指してみるか。」


とりあえずの目標は3kmほど離れた場所にある小型のスーパーにいくということにする。

もちろん無理はしない。無理だと判断すればすぐに逃げる。死んでしまったら元も子もない。


「なにか武器になりそうなものがあるといいが、フライパンくらいしか思いつかないな。」


一人暮らしの大学生の家に武器になるものがあったら逆に問題だろう。包丁もあったが、《剣士》の職業になっていない俺が刃物を使うというのはおそらく危険だ。うまく使いこなせるはずがない。なら鈍器にできるフライパンの方がましだ。

俺は、リュックに水と非常食などの必要になりそうなものをいくつか入れ、それを背負った。片手にはフライパンを待っているため端から見たらただの変な人だ。それに加え、肩にはひよこのような見た目のアルが止まっているんだからいよいよ訳がわからない格好をしているだろう。


「行こう。」


俺は勇気を出して玄関の扉を開けた。俺の部屋はアパートの3階のためいきなり外というわけではないが、外がひどく静かなことに違和感を覚える。このあたりは都会ではないし、何なら田舎の方ではあるが、このくらいの時間なら何かしらの音は聞こえていいはずだ。


「このあたりの人は俺が寝てしまっている間にみんな避難したんだろうか。」


このあたりの人が避難するとしたら少し先にある大学だろうか。どうやら2時間ほど寝てしまっていたようだし、大学はここから大体5kmほど離れているから声が聞こえないこともうなずける。

考えていても仕方が無いか、、。

俺は階段を降りて、アパート一階にあるオートロックの集合玄関から外に出た。

スーパーは大学の方向にあるから避難の最中に人に出会うかもしれない。


「正直人には会いたくないな。」


考えすぎなのかもしれないが、もしかしたら食糧の奪い合いや人間同士の対立なんかも起こってしまうかもしれない。世界中で魔物が発見されているが、その発見報告量はだんだん増えているようだった。このままどんどん魔物が発生していくのであれば、人の力では対応仕切れなくなってしまうかもしれない。映像の中には、警察や自衛隊なんかが殺されているものもあったし、そう考えておいた方がいいような気がする。

それに俺は人が嫌いなんだ。信用していない。


俺は慎重にアパートのある路地から少し開けた大通りまで歩く。


「これは、、。」


路地からですぐのところで人が倒れているのが見えた。しかしその人に近づこうとは思えない。なぜならその人はもうすでに死んでいると一目でわかってしまったからだ。服はビリビリに破けており、死体の周りには大量の血が流れている。

よく見ると大通りにある死体は一つじゃない。逃げ遅れたのであろう人だったものがそこら中に無残な姿で放置されている。


「うッ」


気持ちわりぃ、、映像と全然違う。いざ死体を直視すると吐き気がするな。

覚悟してきたつもりだったんだがな、、。

だがこれからは変わった世界に適応して生きていかなければならないんだ。

もう一度覚悟を入れ直す。


「精神耐性lv1を獲得しました。恐怖耐性lv1を獲得しました。」


なんだ?急に気持ちが軽くなったぞ?

今手に入れたスキルのおかげか?


「鑑定」


《通常スキル》

精神耐性lv1

精神攻撃系への耐性を得る。レベルが上がることで耐性は上がっていくが、感情の起伏が少なくなってしまう可能性がある。


恐怖耐性lv1

状態異常『恐怖』への耐性を得る。


なかなか物騒なスキルじゃないか。生きていく上では非常に助かるスキルではあるが、感情の起伏が少なくなるというのは少し怖いな。

俺は人が嫌いだから人間関係で困ることは無いかと思うが、喜びの感情なんかも失ってしまう可能性があるのだとしたらこの耐性は一種の呪いなんじゃないだろうか。


「それにしてもスキルはこんな形で手に入ることもあるんだな。」


スキルが急に手に入ったことには驚いたが、今の状況にはありがたいスキルであるため受け入れることができる。


「%$#”$%&’」


「!」


ふたつ向こうの路地裏から何かの声が聞こえる、、。人間の言葉ではなさそうだし、いよいよ魔物と遭遇してしまったようだ。


鑑定をしてから逃げるか戦うかの選択をしたいと思っていると、ちょうど路地から1匹の魔物が姿を現した。


「ゴブリン、、。」


路地から出てきたのは、映像で見た姿そのままの醜悪な生き物だった。





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