表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界の敵に憧れて(仮)  作者: 厨二病大学生
6/13

召喚獣

俺は何かに優しくたたかれるような感触で目が覚めた。

中々意識が覚醒しないが、どうやら寝ている間に襲われるようなことは無かったみたいだ。

ふと横を見てみると、俺が創造したであろう ひよこ がじっと俺のことを見つめている。


「おまえが起こしてくれたんだな。ありがと。」


そういって ひよこ の首の下あたりを撫でてやると目を細めてとても気持ちよさそうにしている。


「けど、一体なぜ急に眠くなってしまったんだ?」


俺は ひよこ を撫でながらも疑問を口にする。

考えられる要因としてはMPをすべて消費してしまったせいだろうか。

元々俺はMPが0だったからすべて消費しても問題ないと踏んでいたんだが、どうやらMPは使い切らない方がいいらしいな。これからは戦闘中にMPを消費する必要性が出てくるかもしれないからこれは肝に銘じておかないとな。


「さて」


次の問題は、今も気持ちよさそうに目を細めているこの ひよこ だな。

十中八九俺が召喚した魔物なんだろうが、見た目はまんま可愛らしい ひよこ である。


「俺はもう少し大きめの鳥系の魔物をイメージしたんだがな。」


俺はとりあえず索敵能力に長けた魔物が必要だなと考えたため空から索敵が可能な飛べる魔物を想像したはずだ。しかし、召喚された魔物は空が飛べるかどうかすら怪しい ひよこ である。

まあ、成長すれば飛べるようになるかもしれないが。とりあえず鑑定するか。


「鑑定」


《名前》

《種族》ベビーバード(希少種)

《属性》火

《ランク》G+

レベル1 MP 1 筋力 1 防御力 1 敏捷 1 魔力 1 魔法防御力 1

《通常スキル》つつく

《称号》【原初の召喚獣】【太陽の友】


「いや、ステータス低すぎだろおまえ。。」


いやよく考えたら当たり前なのかもしれない。なんせこいつは生まれたばかりなんだから。


「もう少し詳しく鑑定できないのだろうか。」


眠ってしまう前に鑑定した男性は《スキル》までは鑑定することができなかったはずだ。でも ひよこ 改めベビーバードは《スキル》まで確認することができる。

これはおそらく俺の召喚獣だからなんだろう。

俺は自分のステータスボードを確認する要領で各項目を詳しく調べた。


《種族》ベビーバード希少種

生まれたてのひな鳥の魔物はすべてベビーバードとして生を授かる。そこから親鳥の育て方によってあらゆる方向に成長していく。ベビーバードの中にはまれに生まれ落ちたときから《属性》を持つ個体がいるが、それらは希少種と呼ばれる。


《通常スキル》つつく

くちばしでつつくことによって相手にダメージを与える。


《称号》

【原初の召喚獣】

この世界で初めて生まれた召喚士の友となった魔物に贈られる称号

召喚士との絆の深まりが強くなり、成長速度が上がり、進化先にも影響を与える。


【太陽の友】

《召喚士》桜田 太陽 の召喚獣となった証


鑑定してわかったことはこれくらいだろう。《属性》に関してはこれ以上の情報はないようだな。

しかし《称号》【太陽の友】というのは本当に名前負けしているな。すこし恥ずかしい。

しかしまあ見事に戦闘能力は皆無と言っていいな。唯一のスキルである〈つつく〉も強そうには見えない。なによりステータスが低すぎる。人間の子供と同等のステータスというのはいかんせん低すぎでは無かろうか。


「まあ進化先に期待だな」


【原初の召喚獣】の説明の中に進化という言葉が出てきていることから、おそらく召喚した魔物は進化するのだろう。どのくらい成長させれば進化するのかはわからないが、一緒に強くなっていこう。なんせ俺の初めての召喚獣なんだからな!


「さて、一通りお前のことはわかったし、名前をつけてやる。」


いつまでも名前が無いというのは不便で仕方がない。

名付けとなると厨二心がくすぐられるな。

俺はしばらくの間熟考した。大体15分くらいか。


「よし、決まったぞ。お前の名前はアルだ。」


この名前はギリシャ語で始まりを意味するアルケーという言葉を参考にした。

俺のはじめの召喚獣であり、これからの新しい人生の始まりの一歩を共に踏み出す存在だからこの名前にした。俺は厨二病だからギリシャ語とか大好きだ。


すると、アルの体が淡く光った。

鑑定してみると《名前》の欄にしっかりとアルと表示されている。


「不思議な現象だな。世界をこんな風に変えた存在がもしいるのならばいつかは会ってみたいものだな。」


すぐにステータスに名前が反映されたことに少し驚きつつもこれからアルと共に新しい人生をスタートすると考えるとワクワクが止まらなかった。










評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ