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おっさん、早期リタイアしてキャンピングカーでのんびり異世界ライフ  作者: 椎乃律歌
第八章 オーク国

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第二十六話 芋けんぴ屋開店準備

 芋けんぴ製作の目処もついたので、商業会議所に出向いて露天商の許可をもらう。受付してくれた受付嬢に、飲食系露天商やるのに良い場所はないかと尋ねたら、とある広場を教えてくれた。その広場にはイベントが開催される施設もあって集客にも良さそうだった。さっそくその場所を予約してウニキャンに戻る。


 芋けんぴを小分けにして売るための紙袋を用意するために問屋街を巡って仕入れてみたりと開業に向けて忙しく動く。


 そして開業準備を整えたので数日後に芋けんぴ屋を開店するべくウニキャンを目的の広場まで走らせた。


 到着した場所は広場と公園が合わさった複合施設で園内には野外劇場がある。今回の目当ては、この野外劇場に集まる客が目当てだ。オーク国では演劇が盛んで、オーク国の首都である、ここオリスには国中から演劇を志す若者が上京してくるという話だ。


 野外劇場前の広場に行くと他にも露天商の方々が設営準備をしていた。やはり食べ物系が多い。この国は草食系であるオークが人口の大半を占めるので、肉肉しい匂いは全くしない。


 さて同業者の露天の観察は後でするとして、俺の店の準備をしないと。


 今回のセッティングは非常にシンプルだ。出来上がっている芋けんぴを袋に詰めて並べて売るだけだ。当初は実演販売しようかと考えていたけれど、芋けんぴを作るには揚げるタイミングや砂糖を絡める温度管理がシビアで、素人の俺には一人で作りながら接客して販売するのは無理だと諦めた。一人でやったら売れない芋けんぴが大量生産されそうで怖い。


 これもあーでも無い、こーでも無いと試作を重ねた上で量産しているうちに導き出した答えだ。


 芋けんぴ自動製造機とかあったら導入したいほどだ。


 設営が終わったので広場を見て歩く。野菜の串焼きや蒸し野菜を売っている店や、野菜の煮物に素揚げの野菜と調理方法のレパートリーはそれなりに多い。野菜ジュースを売っているジューススタンド店とかもある。


 肉がないのでバリエーションに広がりがないと感じてしまうのは俺が雑食だからだろう。美味しそうなねぎ串焼きも、あれに肉が挟まっていればとか思っちゃうしな。


 考えただけで美味しいねぎまを思い出してよだれが……。


 広場の奥には扇形の野外劇場がある。扇の(かなめ)に当たるところが舞台で、布や紙が貼ってある部分が階段上の観客席になっている劇場だ。


 まだ客入り前で客席には誰もいないが、観客席の最上段の外から覗いてみると舞台上では上演前の準備をしているようで関係者が忙しそうに舞台上を動き回っている。


 一通り会場を眺めたので、そろそろウニキャンに戻って客が集まり始めたら芋けんぴ屋を開店といこう。


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