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おっさん、早期リタイアしてキャンピングカーでのんびり異世界ライフ  作者: 椎乃律歌
第八章 オーク国

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第二十一話 ワイナリー見学 その2

 見学時間まで待機していると、すでに待っている人たちの他にも新たな見学者が現れて、総勢10名ほどの見学者となった。


「こんにちは、見学者のみなさま。お待たせしました。本日の見学案内人であるワーレスです。それではご案内しますね」


 ワイナリーの人が来て見学が始まった。ワーレスさんと言うみたいだな。みんなでぞろぞろとワーレスさんの後に続いて歩いていく。元にいた世界でも観光地とかでよく見た風景だ。異世界でも基本的なところは変わらないみたいだな。


 最初に入った場所は大きな4枚の引き戸の入り口がある倉庫みたいな空間にコンテナ船に載せるコンテナと同じくらいの大きさの機械が置いてある。


「本日見ていただくワインの醸造は赤ワインのものです。赤ワインが基本となって他の白ワインとかも造られるのでワイン造りを理解するにはちょうど良いかと思います」


「ワイン造りの最初の工程は、収穫したぶどう選果し品質の良いものだけをこのワイナリーで受け入れます。そして除梗機でぶどうの果実と茎に分けて、果汁を出すために果皮を少しだけ破くために軽く破砕します。その工程は目の前にある除梗機によって全て自動で行われます」


 ワーレスさんが説明用の図説とともに説明してくれる。この機械も魔導具なんだろうな。魔導具なので茎と果実部分の分離は魔法によるもので綺麗に分離できるようだ。あとで取り残した茎があるかは魔法的に判別しているので作業員が見なくても良いようだが、念の為に目視はしているとのことだ。


 俺たちは除梗機を離れて次の場所に移動する。次の場所はタンクが並んでいる場所だ。



「こちらの場所はワインを発酵させる場所です。先ほど茎を取り除いたぶどうは、このタンクに果皮、果汁、果実、種子も一緒に入れて発酵させます。発酵をさせるために酵母を加えます。酵母を加えることによって発酵して糖分が分解されてアルコールと二酸化炭素が作られます」


 ここで気になったのはタンクの上面は蓋が開いているので中が丸見えになっていることだ。ワーレスさんの説明によると発酵中にタンクの蓋が開けてあるのは発酵で発生した二酸化炭素を外に出すためだそうだ。さらに発酵中は発酵によって温度が上がるので魔導具によってタンク内の温度も常に適温になるように管理しているようだ。


「タンクの中でアルコール発酵中に果汁に果皮の色素が移って赤ワインとなります」


 ワインの赤い色はアントシアニンという植物由来の赤い色素だ。白ワインの場合は果汁を搾り取ってからアルコール発酵させるので果皮からの色移りがないので白ワインとなる。


「発酵を終えたワインはタンク下部から抜き取ります。自重のみで抜き取られたワインは繊細な味わいを持ちフリーラン・ワインと呼ばれています」


「このフリーラン・ワインを抜き取ったら次は圧搾です」


 発酵課程の見学が終わったので俺たち見学者はワーレスさんの後に続いて次の見学場所に向かう。


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