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おっさん、早期リタイアしてキャンピングカーでのんびり異世界ライフ  作者: 椎乃律歌
第二期 第七章 ドワーフ国その三

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第三話 モン・ジャ山ハイキング その3

 キャンプと言っても今日は気楽なデイハイキング中のデイキャンプ。テントやタープを建てるわけでもないので準備はすぐに整う。


 小さめのグランドシートを地面に敷き、荷物を置く。座る為にアルミの骨組みに座面の布をひっかけてハンモック状に組み立てるタイプのグランドチェアを組み立てるとアルミ製の折り畳みテーブルであるフィールドホッパーを展開して置く。グランドチェアは地面に近い椅子なので高さの低いテーブルとの相性が良い。


 100均で買った小さいアルミ製メスティンを取り出す。形は長方形のアルミ弁当箱を思い浮かべて欲しい。そこにワイヤー製の折り畳み出来る取っ手がついている。


 メスティンの中に無洗米を入れて30分ほど水に浸す。


 次にエスビットのポケットストーブを取り出す。名称の通りに胸ポケットに入るサイズのストーブだ。横長の金属製箱の蓋を観音開きに開くとそのまま蓋が五徳になり、底面が固形燃料用の火床になる簡易型ストーブだ。ここに旅館とかでよく使っている固形燃料を置いてメスティンを火にかける。あとは固形燃料が燃え尽きるまで放ったらかして置く。風で炎が消えないように100均で購入したアルミ製の風防で囲っておく。


 今度はバックパックから新たにファイヤーボックス・ナノを取り出して展開する。これは手のひらサイズのキューブ状の折り畳み焚き火台でウッドストーブとも言われるものだが、焚き火以外にも使える。今日はアルコールストーブの風防兼五徳として使う。


 ナノに針金状の金属棒を2本差し込んでアルコールストーブを乗せる台を作る。アルコールストーブはトランギアのオーソドックスな真鍮製のストーブ。形は円形のインク壺のような形をしている。機械的な可動部はないので基本的には故障はしない。蓋を開けて燃料用アルコールを適量注ぎ、あとは着火するだけと簡単な作りなのでジュースなどのアルミ缶で自作するアルコールストーブ愛用者も多い。


 準備ができたらマッチで着火。アルコールは燃焼時には炎が見えにくいので確実に着火しているか、消化しているかを確認する必要がある。そんなわけでよーく目を凝らしてみたり手をかざして熱を感じてみたりして確認したらケトルに水を入れてアルコールストーブにかける。


 理科の実験でアルコールランプを使った事があったが、アルコールストーブはランプより火力が強力だ。初めて着火した時は火柱が立ってびっくりしたものだ。なので料理も問題なく出来る。


 お湯が沸くまで、コーヒー豆をミルで挽きながら景色を楽しんでのんびり待つ。


 挽いた豆をエアロプレスゴーのチャンバーに入れてマグカップの上にセットする。エアロプレスゴーとは見た目は大きな注射器のような外見で空気の力でコーヒーを抽出するプラスチック製コーヒーメーカーだ。


 沸いたお湯を少量滴らして豆を蒸す。暫くしてからお湯を適量注ぐ。あとはプランジャーをエアプレッソのチャンバーに挿入して上から押し込んでやるとエアロプレスゴーの下から出来立てのコーヒーが滴り落ちてくる。


「うーん、コーヒータイム♪」


 俺はマグカップに顔を寄せて香りを楽しむ。違いがわかるとまでは言わないが、コーヒーの香りは好きだ。香りを堪能した後に初めて口に含む。苦味と爽やかな酸味が織りなすハーモニーとこの大自然の空気の匂いをスパイスに味わいを楽しむ。これがコーヒーの醍醐味だろう。


「いい、風だ……」


 心地よいそよ風を肌に感じながら、おやつをねだりに来たナツにおやつをあげると頭を撫でてあげた。




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