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おっさん、早期リタイアしてキャンピングカーでのんびり異世界ライフ  作者: 椎乃律歌
第六章 ドワーフ国その二

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02.本日ものんびりキャンプをしよう!

 昼飯のサンドイッチを食べて公園を散歩して十分に昼下がりを楽しんだので商工会議所に寄って屋台の申請がてら周辺の見所や宿泊場所を聞いてみた。

 観光案内用のパンフレットを貰えたので会議所内のソファーに座って検討してみる。ここの街中にはキャンピングサイトはなくて少し離れた郊外にあるようだ。街中で焚き火をしたりは出来ないので素直にキャンプ場に行ったほうが無難である。


 選択肢も少ないようなのでお薦めのキャンプ場に向かってウニキャンを走らせる。市の中心から大通りを西に走り、街を抜けると左手に蛇行する川を見ながら遠くに薄っすら見える山の方に向かう。


 この辺りは畑があったり雑木林があったりとそんな感じの風景が続いている。途中、大きめの村を幾つか通り抜けると眼の前に三角にそそり立つ山が見えてきた。見た感じではそんなに高い感じの山ではない。


 この辺りまで来ると家屋も疎らだ。果樹園ぽい場所も見える。山の麓に付く前の所でキャンプ場に行く脇道に入る。看板が小さいので見落としそうだった。


 キャンプ場へと続く道は簡易舗装なので揺れるけれどウニキャンでは問題にならない感じだ。特に看板のない門を通り抜ける。日本人的に看板とか無いと本当にここで良いのかとドキドキするよな。


 受付の建物があるので間違いないだろう。受付の前には遮断器が降りているので受付で手続きすると通れるタイプみたいだ。


 受付で一日分の九四クローナを払って遮断器を上げてもらって入場する。入って直ぐのところには子供向けの遊具施設やスポーツ系の広場がある。その奥にキャンピングカーの場所があり、更に奥はロッジが立ち並ぶエリアとなっておりキャンピングカーサイトは広い草地の広場になっている。見た感じは単なる青空駐車場みたいでロケーション的にはちょっとがっかり。奥のロッジ側のほうが木立が立ち並び雰囲気は良い。


 実は街に近い所にほぼ駐車場スペースのみのキャンプ場もあったのだが街に近いので利用料金が一二六クローナと割高だったのだ。屋台の状況にもよるけれど一泊してから次はどうするか考えてみよう。


 一番奥の方だったので両隣をキャンピングカーに挟まれるという事態は免れたようだ。駐車スペースに停めて早速設営をする。何時ものように日除を引き出して、キャンプチェアーとキャンプテーブルと焚き火台を設置すれば完成だ。


 薪への着火は火起こし用トーチで炙って火をつける。マッチと新聞紙とかで昔は火を付けていたけれど今は大抵トーチで火を付けたほうが楽なのでマッチも新聞紙も使わなくなったな等と思いながら火に当たる。春になったとは言え夕方になれば冷え込むので焚き火はありがたい。


 ナツは広いグランド状のキャンプサイトを走り回っている。時期的にオフシーズンなので他にキャンピングカー客はいないので安心してナツの好きなようにさせておく。


 今晩の晩飯は何を作ろうかと考えて冷蔵庫の中を眺める。卵が余り気味なので使っておきたい。そうすると卵料理だな。卵と言えばオムレツとかが良いか。作るなら具沢山のオムレツが良いよな。そうだスパニッシュオムレツを作ろう。スペインではトルティーヤと言うオムレツ料理なのだがメキシコのトルティーヤはスパニッシュオムレツに似ていると言うことでスペイン人が新大陸に渡った時にトルティーヤと呼ばれて現地で定着してしまったようで日本では混乱を避けるためにスペイン風オムレツとかスパニッシュオムレツの事をトルティージャと呼んでいたりするようだ。


 用意するのは卵四個、ジャガイモ、タマネギ、塩、オリーブオイルのみ。ジャガイモとタマネギは薄切りにして大きさを揃える。大きさを揃えないと火の通り方が偏るからね。塩とオリーブオイルを振って揉んでおく。


 馴染んだ材料をフライパンで炒める。蓋をして蒸焼きしながらほんのりと色が付くぐらいまで炒める。


 ボウルに卵を溶いて焼いたジャガイモとタマネギを入れて良く混ぜる。ジャガイモは崩れたほうが食感が良くなるので気にしないで混ぜる。フライパンにオリーブオイルをひいて溶き卵とジャガイモのミックスを流し込んで焼いていく。途中、何回か皿を使ってひっくり返してよく焼いておく。焼き上がったら出来上がりだ。


 今回は基本的な作り方をしたが中にハムを入れたりホウレンソウを入れたりと好きなものを入れるのが家庭料理らしいレシピだ。作り方もジャガイモを炒めるだけだったり軽く揚げるとかやり方も手順も家庭ごとに違うらしいので塩味でジャガイモとタマネギが入っているオムレツをオリーブオイルで作ると言うのが共通しているだけだ。


 やっぱりスパニッシュオムレツだからスペイン産ワインと行きたいところだけれどスペイン産ワインは持ち込んでいなかったのだ……。


 気を取り直して、この世界の白ワインを開ける。この世界のワインもブドウから作られているようで日本で飲んでいたときの同じ様な感じで飲める。魚介系と相性が悪いのも同じだ。魚介系だけはどのワインも合わないと思うので日本酒を選択するが、とにかく良いワインであることは間違いない。


 と庶民的なワイン談義をナツに対して力説してみるが「何言っているの?」てな感じで見つめられると照れてしまうのであった。


評価、ブックマーク、誤字報告、お好きなオムレツなど有りましたら、お気軽にお願いします。

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