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おっさん、早期リタイアしてキャンピングカーでのんびり異世界ライフ  作者: 椎乃律歌
第五章 魔女島

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07.みなと祭に行こう!

 セイレーンの魔女四姉妹の元を訪ねた後は、この港町で暫く屋台を継続しては港町の近辺でナツとアウトドア生活を楽しんでいた。ナツも自然の中で自由に走り回りたいしね。そんなある日、その日の税金を納めに商工会議所に行くと、大きなポスターが掲示されていた。


『みなと祭り』と書いてある。


 開催は来週のようだ。『みなと祭り』について受付けの魔女さんに聞いてみたら、この街で年に一回やっている海関連のお祭りだそうで港湾地区で開催されるそうだ。イベント会場では屋台村が形成されて会場は大いに賑わうそうだ。現在はまだ出店者募集中との事だったが残り枠もあと少しでそろそろ締め切りが近いとの事であったので申し込んでみた。


 祭りの屋台か、イベントとか神社の祭りとかで客として行ったことはあるけれど出店側としては初めてだな。何時ものたこ焼きでも良いけれど他に何を提供できるか考えてみるか。


 ウニキャンに戻ってキャンプ地に向かいキャンプの設営を終えて落ち着いてから車内のベンチに腰掛けてレシピブックを眺める。ナツはボールで楽しそうに遊んでいる。


 港町だし海産物が良いかもだけれど魔女さん達はトマト料理が好きなんだよな。今回はトマトを中心にして考えてみるか。パラパラと完成写真を手がかりに流し見していて気になるものを見ていると「ほう、これは……」良いものを見つけた。作るものも決まったので試作をしないと、と言う訳でキッチンで早速試作を始めた。


 そして、『みなと祭り』当日がやってきた。


 『みなと祭り』の会場は湾岸地区にある魔女島貿易センターで行われる。会場内広場に屋台のテントやイベントテントなどが立ち並ぶ。

 まだ開場してないので二の四時(午前一〇時三〇分)からの開場を目指して関係者があちらこちらで作業したり荷物を運んだりと通路も混雑している。

 『ヤマノ屋』の小間は申込みが遅かったので端の方ではあるが運営側も配置はよく考えられているようで不利ではない感じだ。


 さて、今回売るのは何時もの揚げたこ焼きとトマトコロッケだ。トマトコロッケの仕込み自体は既に終わらせてあるので後は会場で揚げるだけになっている。


 トマトコロッケの作り方は、トマトはサイコロ状に切って水気をとっておく。玉ねぎとバジルをみじん切りにする。皮付きジャガイモはたっぷりの水に塩を少々入れてから茹でる。茹で上がったら熱い内に皮を向いて潰す。玉ねぎはフライパンで炒めておく。炒めた玉ねぎとバジルと塩と胡椒を潰したジャガイモに入れて混ぜる。トマトとチーズを潰したジャガイモに入れて丸く固める。出来た具材にパン粉の衣を付ければ後は揚げるだけだ。


 その辺りの作業も昨夜までに全部済ませておいた。一人で切り盛りしているから仕込みが肝心なんだよね。当日に会計や接客しながら仕込みは流石に無理だと思う。なので売り切れたらそこで営業終了だ。


 開場時間を見計らって早速、コロッケとたこ焼きを揚げ始める。最初は客入りも多くないだろうからスローペースだ。魔道具の保温器兼ショーケースもあるので揚がったコロッケはある程度の時間は暖かさを保持出来るので回転が早い時には作り溜めが出来るので便利なんだよね。


 開場して暫く経ったのでお客さんが通りに見え始めた。試食用のコロッケとたこ焼きも置いてあるので気に入った人には買って貰えて出だしは良い感じだ。昼飯時に近くなってきてお客さんが増え始める。ここからが戦場だ。ここからはひたすら揚げては接客しては会計の繰り返しだ。三回くらいの大波を越えて昼も終わり、やっと落ち着いた。イベントを甘く見てたよ。昼だけで用意した食材をほぼ使い切った。三時のおやつ頃までしか持たないだろう。


 などと予想していたら三の三時(午後三時)までには全て完売してしまった。後でレジを確認しないと正確にはわからないが過去最高の売上を叩き出したのは間違いないな。仕方ないので店を畳んで祭りでも楽しむかと片付け始めるのであった。


評価、ブックマーク、誤字報告、祭りの思い出など有りましたら、お気軽にお願いします。

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