表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/99

05.古代文明遺跡を見に行こう!

 一週間の出店を終えて商工会議所に本日の税金の支払いに行く。結局、カレーパンの事が段々口コミで広がって最終日は忙しさで死にそうになったよ。暫くゆっくりしたい。


 窓口のお姉さんと世間話していたら都の近くに古代文明遺跡があって観光地になっているそうだ。どんな所かと聞いてみると、なんでも古代文明が残した戦闘訓練所らしい。二五階層の地下施設で深くなるほど難易度が高くなるそうだ。死ぬような危険はないらしいが、負傷判定が入ると本当に負傷した見た目と痛みを感じるそうで、その階層から撤退すると何もなかった感じになるらしい。死亡判定が出ると仮死状態になるけれど一度撤退すればこれも元に戻るそうだ。


 五階層までは一般の人もアトラクション感覚で行けるようで人気のスポットとなっている。五階層より下の階は難易度も高く最下層の五階層はまだ誰もクリアしたことはなくて冒険家たちが時折アタックしているようだ。


 聴いていると「ダンジョン」ぽいなと思った。ファンタジー小説はそんなに読んではいないが聞いている感じではそれっぽい。それならアトラクションとして人気がでるのも頷ける話だ。


 観光地になっているので現地の商工会議所出張所で届け出を出せば屋台商売できるそうだ。と言うわけで次は趣味と実益を兼ねて古代文明遺跡へと行くことにした。


 翌日、キャンプ場をチェックアウトして出発する。古代遺跡までは道案内の看板もあるので一時間ほどで迷うこと無く辿り着いた。


 遺跡の前は小さな町が出来ている。土産物屋、飲食店といった店が中心だ。町の入口の辺りで古代文明遺跡観光案内所があったのでそこで遺跡のパンフレットやら地図をもらう。


 案内所の人にも遺跡のことを訊いてみたが、浅い所は普通に魔導車で入れる広さと道があるので魔導車で見て回る人が多いそうだ。観光客は遺跡で働くキャスト達が怪獣と戦うのを観るか、貸し武具で怪獣と戦ったりするのが一般的だとか。奥の方は物好きな冒険家ぐらいしか寄り付かないそうだ。


 階層が深くなるに連れて難易度も上がる上に魔導車で進むのが困難な岩場になったりするので深層は徒歩で進まないと駄目な上に現地で野営する必要も出てくる。なのでベースキャンプを作っては段々と深度を下げていくので潤沢な資金とスタッフを用意できるような冒険家が暇と金にあかせて挑んでいるとのことであった。


 なんとなく地球でのヒマラヤ登山隊を思い出した。異世界ファンタジーにありがちなダンジョンでもないし魔物を倒してドロップ品で金儲けにもならないのに挑戦するさまは「そこにそれがあるから」と言った冒険家を思い出す。こちらの人もメンタリティーは地球人と似ているのかもしれない。


 まずは遺跡を見てみようとウニキャンで遺跡に続く街道を走る。街を抜けると遺跡が見えてきた。遺跡の高さは一〇〇メートルぐらいはあるだろうか?形は正六角柱である。表面には複雑な文様が見える。パンフレットによると文様は魔法陣でこの遺跡全体が巨大な魔道具だそうだ。魔法陣は可動しているようで所々光って見える。

 遺跡の一辺に高さ五〇メートル、横幅二〇メートルほどの引き戸の扉があって今はそれが開いた状態になっている。


「あそこが遺跡の入口か、見た感じは航空機の格納庫みたいな感じだな」


 古代文明遺跡と言うには古びてもいないがパンフレットによると特殊な保護魔法が掛かっているらしい。


 遺跡の入口で入場チケットを販売している。一日だと四四九クローナ、二日だと五四八クローナなので、とりあえず今日は様子見なので一日券を買った。


 ちなみにどうでもいいけれど、この遺跡の運営自体は民間が国から委託されてやっている独立採算制事業のようだ。そんな事もパンフレットに書いてあったんだな。


ダンジョンではなくて古代遺跡なのです。

次回はいよいよ古代遺跡の中に入ります。


評価やブックマークありがとうございます。

執筆が近頃停滞気味なのでそんな作者への応援と共によろしく願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ