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11.ラーメン屋でも始めてみよう!

 あくる朝、雑貨屋の開店時間を見計らってウニキャンで行ってみる。なかに入ると世界は違えど百円ショップやホームセンターに通じる感じだ。かなり広めの店内に所狭しと商品が陳列されている。


 まずは机。レストランみたいに数多くのテーブル席を置くのは無理。独りでやるならカウンタータイプのものが良いだろうか?屋台の立食い的なイメージ?


 ちょうど良さそうな折畳タイプの長机があった。立って食べるにもちょうど良い。折畳タイプのスツールもあるね。こいつも買っておこうか。


 あとは客用の皿とか丼とか食器類か。手持ちの食器だと二人分くらいしか無いので商売やるには足りなさ過ぎる。色々と見て回った所、いかにもカフェ飯ぽい食器を発見したので購入。


 店の暖簾(のれん)というか、そういうのもいるよな。日除けのところに吊るしたい。キャンバス布と黒い耐水性塗料があったので購入してみた。


 提灯無いかなーて思って探していたら、地球だと中華ぽい赤い提灯があったよ!!


 なんとレジスター(魔道具)もあったよ。異世界税金対応済みのが!


 そんなこんなで楽しく買い物して必要かと思えるものは揃ったのでウニキャンに積み込んで帰宅。帰宅といってもウニキャンが家なので、村長さん宅の横にある駐車場に戻ったという意味だ。


 翌日からは暖簾作りだ。サイズを測って裁断して裁縫。そんな感じでチマチマと裁縫。裁縫が出来たら店名を書く段階に。店名はどうしようか?? うーむ、『やまの屋』が無難だろうか? あっさりと決めると昔取った杵柄で書道して書き上げたら棒に通して完成だ。


 準備が出来たので村長さんと相談してテスト販売してみることになった。もちろん商工会議所にて申請済み。


 とりあえず、村長さん一家に評判の良かったラーメンでやってみることに。トッピングは猪肉のチャーシューとコーンに乾燥ネギともやしとシンプルな構成。猪肉のチャーシューは自家製で作ってみたよ。


 場所は村中央の広場の片隅にちょうど出店スペースがあったのでそこにした。ウニキャンで乗り付けて日除けを出してテーブルと椅子を組み立てる。野外用のコンロとシンクをウニキャンの側面から引き出して材料やら食器やらレジを設置したら開店準備完了だ。準備できたので暖簾と提灯を日除けに掛ける。おっと、ラーメンの絵を描いたポップも用意する。何の食べ物かわからないと入りづらいしね。ラーメン一杯の値段は食堂の値段との釣り合いとかを考えて税込みで一四三クローナにした。


 もうすぐ昼時なのでお客さん来るといいなと待ちながらカウンターの上を水拭きしながら待っているとお客さんが珍しいものを見に寄ってきた。


 ラーメンについて説明をして注文を取る。味は一応全種類用意したが限定三〇食のみとした。一人でどれ位出来るか分からなかったので売り過ぎないようにしたのだ。


 最初は珍しいので眺めていた人たちも最初の人が食べ始めると匂いにつられてどんどん人が来るようになった。そんな感じであれよあれよと売れてしまい三〇分ぐらいで完売御礼となった。


 売上は税引き後で三九〇〇クローナとテスト販売としては上出来だ。この調子なら初期出費分も直に取り戻せるだろう。普通なら宿代とか生活費を考えないといけないけれど食費も宿代(宿代は場合によっては多少掛かることが後に判明するのだが……)も自前で賄えるので少ない稼ぎでもなんとかなるのは良い感じだ。年金と原価償却済みの自宅で利益度外視で都内で格安食堂やっている老夫婦みたいな感じだ。


 そんな感じで早々と店を畳んで引き上げるのだった。


評価やブックマークありがとうございます。

この作品を継続する上での作者のモチベーションアップに繋がっておりますので、よろしかったらお願いします。


次の一二話で第一章最終話となります。

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