↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

童話 とおりすがりのきみへ

作者: ヤガミタケト
掲載日:2017/12/15

やあ、こんにちわ。

それとも、おはようかな。

もしかしたら、こんばんわ、かもしれないね。


あ、はじめまして、だね。


ごめんごめん。


きみをここによんだのは、ぼくなんだ。


きみにちょっと、おねがいがあって。


できれば、きいてほしくてね。


ことわってくれてもいいんだ。


なにせ、かなわなくてもいいんだから。


え? なんのおねがいかって?


もしかして、きいてくれるのかい?


……あ、きくだけきく、ってことだね。


ま、いいけどさ。



ぼくがしりたいのは、ただひとつ。


ここがどこなのか、ってことさ。



あーっ! ちょっとまってよ!

わけわからないってかんじだよね! わかるけどまって!

ぼくだってわからないんだからまって!


ふう。

……だってさあ、ぼくだって、すきでここにいるんじゃなくて。

いつのまにかここにいて。

だーれもこないんだよ。ほんとうに。


で、ふらっときみがきたから。


うれしくってさ。


え、ほかにもいるだろ、って?


……え? だれもいないよ?

ま、まさか、おばけとか、なのかい?


ちがうの?


ああ、びっくりした。

うーん。とにかくぼくからは、きみしかみえないわけで。


じゃあ、ここのことについてだけど。


ぼくにはなにもわかりません!



あ、まって! だからまってって!


え? それでもすこしくらいわかったことはあるだろう、って?


え、なにもないよ? まっしろで、なにもみえないし。


きみが、どんなすがたをしているのかもわからない。


ただ、なんとなーく、だけどね。


きみ、というきもち、っていうのかな。

それが、ぼくのちかくにある、っていうことがわかるだけ。


ぼくがどんなすがたで。

ここがどんなばしょで。

きみがどこからきたのか。


なにも、わからないんだ。


って、ごめん。


たいせつなことをいってない。


ぼく、きみのかえりみちも、しらないや。


ごめん。うん。こまるよね。


よんだぼくがわるいんだけど。


そもそも、きみをとおくにかんじたから、いっしょうけんめいよんだんだ。


そしたら、きてくれたのは、わかるんだけど。


どうやってきたのかは、わからないんだよ。


え? じょうだん?


……うーん。じゃあ、きみはぼくのうしろに、なにがみえる?


きみはそこからきたんだけど。


ちなみにぼくは、かえりみちをじゃましようと。


うん。ごめん。


で、なにか、みえる?


なにかは、みえるけどわからない?


じゃ、いくといいよ。


うん? ぼくのおねがい?


きにしてくれるのかい?


ありがとう。


うーん。じゃあ、こうしよう。


もし、もういちど。


ぼくにあったら、ここから、きみがかえるまでになにがあったか。


それをはなしてくれないかな。


あ、おもしろおかしくはなしてよ。


ぼくがたのしめるように。


え? いいすぎ?


だいじょうぶだよ。ぼくはかってにたのしむから。


ああああっ! ごめん! ごめんってば! そんなきもちにならないでよ!



じゃあ、いってらっしゃい。


きみがどういうもので、どうやってそこまでいくのかもぼくはしらない。


けど、ここであえたのは。



いや、やめておこう。



もし、もういちどあえたなら、へんなはなしになっちゃうからね。


みおくりはしないよ。


ぼくはぼくで、いつでも、ここにいるから。



じゃあ。


また、ね。

ご意見ご感想ご評価などお待ちしております。


ふと、目が覚めたら、一つの物語ができたので、さっと書いてみました。


面白いかどうかは、さておき。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。