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6話

「ふぅ………」



きがつけば体験入部を始めてから数週間が経過していた。

手慣れた動作で着替えを済ませる。ついこの前までは何からやっていたか忘れていたのだが、一週間も部活に出ていればさすが思い出してくる。

懐かしいような、でも思い出すと苦い記憶しか出てこない自分の少し悲しい。


同時にふと、あることを思い出した。



「もう、やらないんじゃなかったのか、私………」



そう。もう、やるつもりなんてなかった。

これは単なる個人競技なんかじゃない。コートに立っている全員が一つになってやるチームスポーツ。

それで前に、失敗して辛い気持ちを、立ち直れなくなるような思いをしたばかりじゃないか。


あの温かい空間は新入部員を入れるための 作り物なんじゃないか。


そんな疑心が頭の中を駆け巡り、一瞬で、あの女バスが怖くなってしまった。


ただ単なる主観的な考えでしかない、周りからみたら全く違うかもしれないのに。

自分の過去に捕らわれたままの自分は、ひどく醜い姿で。

でも抜け出せないまま、時間だけがただただ過ぎてゆく。



「いつか決めないといけないのに……」



時間とともに変な期待を先輩たちにもさせてしまう。

こんだけ体験入部に来てくれているなら、きっと入ってくれると、仮に私が先輩の立場なら考える。だから、考えてないわけじゃないと考えるのが当たり前なところだろう。


だから、私は早く決めないといけないはずだ。

なのに私は………




「彰!!」




そんなことを考えていると、後ろから突然声をかけられて驚いて声の聞こえる方に頭をむけてみると、少し慌てた様子の夏凛が息を切らしながら立っていた。走ってきたからか、それとも部活後だからなのか、額には小さなたま滴のような汗も見えた。



「そろそろ体験入部の期間も終わりなんだけど………」



その言葉を聞いた途端、私の体からずっと血が抜けてゆく感覚が明らかに感じた。

もう、そんな時期だったのだと思うと改めて時間の経過を感じてしまう。

同時に焦りとともに嫌な思い出が蘇ってくる。



「お前なんていらない」


「ただでかいだけだろ」


「必要ないから」



散々バカにされ、蔑まれた日々。

こんな思いするくらいならバスケなんてするんじゃなかったと思っていたあの日々。



---こんな思い、するくらいならしない方がいい---



そう思った時から、バスケへの熱意はみるみる覚めていききがつけばバスケへの思いは欠片も残っていなかった。

そんな熱意の欠片もないワタシと比べて、楽しそうにバスケをする彼女たちが、羨ましくて仕方なかった。

私だってやりたい、あのなかで楽しくバスケをやりたい………



「もう少しだけ…考えさせて……」



今の私には、それしか言えなかった。

決まりきらないまま答えを出して、いい思い出がない。


「そっか……」


私の反にとても残念そうな表情を浮かべた大塚さん。まぁ当たり前な反応と言えばそうだし、それが苦手で人にあわせてる自分としては一番罪悪感の残る反応だ。


「もう少しだから…ごめん……」


歯切れ悪く答える私に大塚さんは「大丈夫」と笑ってみせた。

罪悪感に苛まれながら必死に笑顔を作って大塚さんを見送る。



「早く決めないとな……」



心なしか寂しそうな後ろ姿の大塚さんを見て、そう心に決めた私だつた。









体験入部終了まで、あと一週間。

いつ以来とかその辺の話はなしってことで←

どうも、森野です。


記念すべきスマホンからの投稿です。

いやぁ学校で更新できることって嬉しいですよね(*´ー`*)←



ではそうそうに今回のお話を。

今回はちょっとシリアス目に仕上げてみました。

事実、私も当時はこんな気持ちでしたし、今思ってもあの時入部の道を諦めていたところもあります。


今の女バスにはあまりいいませんが、あの時いたメンバーがあれじゃなかったら私はきっとやらなかったと思うし、この小説はそもそも書かれることはなかったと思います。


まぁ、そんなこんなで今日はこんなとこでしょうか。




では、失礼します(*´ー`*)

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