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平凡な僕へのSOS  作者: ゆらゆらゆらり


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11/14

11後は僕らがやるしかない

 中学校の校門を入ったところでタクシーは止まった。

 窓越しに、校庭に止まる多くの車が見受けられる。その先に体育館と鉄筋2階建てのこじんまりとした白い校舎が見える。


「ありがとうございました」そう言いながら、財布をだそうとしていると、


「金ならいらねえよ」


  声へと視線を向ければ、拒むように両腕を組む姿がある。真っ直ぐな眼差しは前へと向けられている。フロントガラスの向こう、そこには避難所である体育館がある。


「ヒーローに金を払わせるわけにはいかねえよ」


 眼差しが僕らへと向かってくる。そこから、しっかりやれよ、そんな声が聞こえてくるようだ。


「なんてなっ」


 おどけた口調。


 わざとちゃかした。そんな気がする。


 後部ドアが開き、僕らはお礼を言って、傘をさしながら車から降りた。


 後部ドアは閉まったが、車は動きださない。助手席側の窓越しから覗き見える横顔は、何か思案しているように見える。


 もしかしたら一緒に――

 だが、ゴリさんは軽く手をあげる仕草うをすると、タクシーをバックさせて校門をでて、そのまま走り去っていった。


 ゴリさんは、僕らを乗せてきてくれただけ。だから、送り届ければ去るのは当然。だけど、なんだか少しだけ……期待した自分がいた。


「ほら、行くよ!」


 元気な声がし、肩が叩かれた。きっと、胸のうちは同じはずなのに、元気をよそおってくれる美和に、いつも救われている。

 

 下なんか向いている場合じゃない。これから、やらなくちゃいけないとことがある。

 どんなことがあっても、やりぬかなければならないととが。


 校舎の外壁にある大きな丸時計は、すでに14時半をまわっている。

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