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「いやぁ…あのー、まだ転生の話してないんですけど…。」
ククク…神様、そんなに勿体ぶらなくても大丈夫!
俺はもう覚悟ならできている…!
「すみません。私は神様ではないのです。」
何!神様では無いのか!声だけ聴こえるから神様かと…。
「はい。神様ではございません。私めは天使でございます。」
ほう…。天使か。うーんと天使ってあれか?ミカエルとかガブリエル見たいな?
「はい。そうですね。ですが私はミカエル様やガブリエル様のような高位の天使ではございません。
私は低位の天使でございまして、死した方の転生のサポートを任されております。」
なるほどねぇ。(そんなに理解してない)
「えぇ。では転生の話に移りましょうか。」
OK!
「はい。ありがとうございます。ではどのような世界に転生されたいなど希望はございますか?ない場合は人手不足の世界にランダムに転生することになっております。それと先程まで生きた世界は選べませんのでご了承ください。」
なるほどねぇ。まぁあの世界には戻りたいとは思わんなぁ。まぁ無難に剣と魔法の世界で頼んます!
「わかりました。では剣と魔法の世界であなたの性質に1番合いそうな世界に致しますね。」
お、ありがとうございます!でもそんな簡単に選べるんですね!さっき人手不足がどうとかいってたけど良かったぁ。てっきり剣と魔法の世界って人気だから満員とか言われたらどうしようかと。
「あぁその事なら大丈夫ですよ~。剣と魔法の世界は大体が人手不足なので(笑)。逆に元の世界に似た世界って言われると倍率がかなり高いので、あなたに合った世界に送ることが難しくなります。なので少し安心しました。」
あ、そうなんだ。剣と魔法の世界って人気ないんだ。
「そうですね〜。やはり危険な世界が多いので選ぶ人は少ないですね。大多数の人は安全な世界がいいと仰りますしね。あ、でもあなたの世界の若人で死んでしまった方は剣と魔法の世界に行きたいと言って頂いてるので助かってます。」
ふふ。面白いな。俺みたいなやつがいるんだなぁ。
友達とかも表には出してなかっただけで実はラノベ読んでたりするのかな?
「かもしれませんね。転生をサポートする部署には来たばっかなのであまり分かりませんが、そういう方が多いですよ。
では今メシアキャンペーンをおこなっておりまして、剣と魔法の世界を希望された方には欲しい能力や武具、転生後の両親の希望などなるべく叶えることになっております。なにか欲しい能力や武具などはございますか?」
おー!そんなキャンペーンあるんだ!てかなに?メシアキャンペーンって。救世主になるの?うーんなんかなーそういう使命みたいなのって面倒くさそうなんだよなー
「あぁ。メシアキャンペーンには特に指名などございませんよ。ただ、その欲しい能力などを手に入れるために、少しお仕事をしていただくだけでございます。」
なるほどねぇ。タダで能力とかをくれる訳じゃないと。ちなみにそのお仕事はやらないとダメって感じ?
「いいえ。やらなかったら能力や武具が手に入らないだけでございます。」
ふむふむ。じゃあ滅亡する世界を救えって訳じゃないか。じゃあそうだな。うーん、欲しいもの多すぎてわかんないなぁ。これ数量制限とかある?
「いえ。特にはございませんよ?ただ1武具もしくは1能力につき1お仕事になっており、その能力や武具の性能に見合ったお仕事になります。」
なるほどな。最強の能力とかは簡単には手に入れられない仕組みね。難しいなぁ。じゃあ剣と魔法の世界ならミスリルだよなやっぱ!まずはミスリルの短剣!あと龍革のローブ!死神の大鎌!光属性と闇属性の魔法を使いたい!あとは、ペストマスク!このマスクには視界良好になる魔法つけといて欲しい!
あと風を操るタクト!あと、えーと、えーと、あとは思いつかない…でもまぁそんなもんかな?
「わかりました。ミスリルの短剣と龍革のローブ。死神の大鎌と視界良好のペストマスク。そして風を操るタクト、光属性と闇属性の魔法適性で間違いないですか?」
うん!間違いない!
「わかりました。では転生させますが、赤子からのスタートなので戸惑わないでくださいね。」
赤子からかぁ。まぁ仕方ないな。頑張るか。
「では行ってらっしゃいませ。」
良くしてくれてありがとう。では行ってきます。
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忠荷が行ったあと…
「はぁ〜タメ口だったけど聞き分けのいい子で助かったわぁ。ここの空間に来ると魂が開放されるから本能に忠実なのよね。何もせずに最強になりたいとか言われなくて助かるわ。クレームの対応まじめんどい。日本人にはああいう子が多くていいわね~。転生サポート部の日本人課に配属されて良かったわほんとに。でもなんか忘れてるよ~な。」
「お疲れ様!仕事には慣れた?今回の人はどうだった?クソ野郎だったらなんもせずに転生させちゃって大丈夫だからね?」
「あ、先輩!もう慣れましたよ!今回の人はかなりいい人でした!ただちょっとクセ強かったですね。」
「クセ強い人だったのね!それは面白そうだわ。その子。あら、キャンペーンもつけてあげたのね。そんなにいい子だったのね〜。」
「はい。なかなか面白い子だったのでつけてあげました。」
「あ、でもここミスしてるわね。」
「え、どこですか!?」
「転生する時に記憶消すの忘れてるわよ〜。まぁ次から気をつけてね。」
「あ、忘れてた。次から気をつけます〜。」
「えぇ。頑張ってね。それじゃ。」
「はいっ!頑張ります!では!」
さぁ!転生しますよ!