第6話 横綱の価値、今は昔
初場所を制した豊昇龍が横綱に推挙された。
横綱の価値も地に落ちたものだ。考察してみよう。
横綱に推挙されるには、以下の条件が必要とされる。
①品格、力量が抜群である。
②2場所連続優勝または準優勝。
これらを満たしていると日本相撲協会・審判部が認めれば、横綱審議委員会(横審)に諮問する事になる。審議の結果、出席者の3分の2以上が賛成すれば横綱昇進が決定する。
果たして、豊昇龍はこれらの条件を満たしていると言えるだろうか?
②は、先場所(11月九州場所)は13勝2敗、準優勝で〇。今場所は12勝3敗で、巴戦(3人で戦い、2人連続で倒せば優勝)を制して優勝で〇。
従って、これはクリアしている。
問題は①である。
品格…これは全然満たしていない。
白鵬も稀勢の里戦でよく用いたが、立ち合いの手つきを故意に遅くして相手を焦らす事がある。大敵に対してよく使う卑劣な手である。吉川英治の小説・宮本武蔵で、武蔵が使ったのはそれなりの理由がある故、これとは違う。
負けた後、礼をせずに土俵を下りようとして、行司や審判から注意を受ける事がある。
自分はよく張り手を使うが、相手に張られたとき、勝負のついたあと相手を威嚇する。
力量…これが最大の問題であろう。
肝心の直近3場所の成績がひどすぎる。
8勝7敗
13勝2敗
12勝3敗
いくら何でも、これで横綱はないでしょう。3場所トータルで33勝12敗では、大関昇進の基準と同じだ。
相撲内容でも、大の里、琴桜が優勝した時は殆ど立ち合いから圧倒していたが、豊昇龍の場合は先場所からは力強さは増してきてはいるが、両力士よりはかなり劣っている。先場所からは投げに頼らず前に出る相撲が増えてはいるが、今場所後半は投げが目立ちます。
直近2場所の基準は満たしているが、1年間では11勝、10勝、9勝、8勝、13勝、12勝。
更に、豊昇龍はまだ一度も横綱に勝った事がない。まあ、横綱に休場が多い所為でもあるが。
今の時点では、歴代で一番弱い横綱となる。今後、精進して強くなって欲しい。柏鵬時代以来の大相撲ファンとして、これ以上横綱の価値を下げて欲しくない。




