9話
もちろんのことながら草原には魔法は撃てない。
モンスターは虫系が多い、蛾や蝶、蜂など小型のモンスターだ。
蛾や蝶の模様はとても綺麗だが、近接攻撃を仕掛けると状態異常の攻撃が飛んでくる。イシスに任せて大人しくして
いる。
フレイムが弱点のようで鱗粉をばら撒きながら他のモンスターに当たり、引火したりして連鎖を起こしている。夜中で見
ると蛍火を見ているようだと思う。
今は昼時だからそうでもないのだが。
―
イシス「少し休憩しようか」
フォル「そうだな」
少し丘になっているところに2人して寝転ぶ。
イシス「ここまで冒険してみて私が役立てているでしょうか?」
フォル「ずっと役立ってもらっているよ」
イシス「その言葉が聞けただけでも嬉しいよ」
おそらくAIだということは頭の中では理解しているんだと思う。だけど、心がそれを否定している気がする。
イシスが人間のような気がしてならない。
それほどに精巧に作られているんだと思う。
フォル「もうそろそろ行こうか」
イシス「そうだね」
―
イシス「ここから森に入るんだね」
フォル「随分と薄暗い森だな」
イシス「お化けとか出たりして?」
フォル「お化けくらいだったら可愛いかも知れないな」
―
まだ昼過ぎと言う時間帯なのに鬱蒼と生い茂る木々が日差しを遮っているようだ、
自分からお化けと言っていた割には怖いようで服の裾を離さない。
戦闘になるとフレイムを連発するが…
何せ、ここに出てくるモンスターがカブトムシやクワガタ、Gの大きいものが出てくる。
特にGを焼くと、どこからともなくどんどん湧いてくる…
これは男性女性問わず、きついモノがある。
そして引火。そして…一度見たら恐怖でしかない。
Gに対してはボルトで攻撃すると出てこないようなのでそれで任せている。
クワガタやカブトムシはもちろん攻撃している。
Gにはなぜか物理耐性があるため、魔法しか効かない…。