2話
フォル「うーん…これがGLか…」
街のど真ん中で生まれる。
どうやら街中では武器と防具は表示されないらしく、少し見窄らしい悲しい服装となっている。
家や店などを物色する。
宿屋では薬草二つと古着を手に入れた。すぐさま装備し、ことなきを得る。
ちなみに一泊するのに500ナル必要らしい。ナルはこのゲームの通貨みたいだ。
現在所持金300ナル。宿屋にすら止まれない。
そして武器屋防具屋は聞いた通り、無いみたいだ。
道具屋に入り、物色すると薬草1つと200ナルを手に入れた。
ここの道具屋は薬草しか売っておらず、一つ300ナルもする。
その他の家を物色するが壺を割っても棚を開いても何もなかった。
今度は街の住人に話を聞く。
「この街は今、物凄くお金がないの!」
「国王様がご乱心なされてなぁ…税金も高すぎるのじゃ…」
「全く、国民のことを考えてないんだよなぁ」
どうやらこの街は国王をどうにかするみたいだ。
なるほどな…。
城の門番のレベルは15。どうやら何処かに行って、帰ってくるのが正規ルートらしい。
中のレベルはもっと高いかもしれない。
フォル「それじゃついにモンスターを倒しに行きますか…」
大きな門を出る。
とても広大な草原が目に入る。
フォル「すごい…これがゲームなのか…」
そよぐ風の感じ。草木の匂い。全てが本物に感じる。
そんな中、ぽつんと草原の中に見える上下に動く影。
フォル「あれがモンスターか…」
もう一歩踏み出すと武器と防具が出現する。
短刀を抜き、しゃがみながらモンスターへ近づく。
敵は王道のスライムだ。
背後まで近づき、一撃を加える。
ザクッという音とともにダメージエフェクトが発生する。
スライムのHPは5分の1も減っていない。
スライムは突進の攻撃しかしてこないため、避けて攻撃。避けて攻撃を繰り返す。
HPを削り切るとエフェクトをともに消えていく。
フォル「これがモンスターの石か」青い四角い石を短刀の下部に嵌め込む。